135 女ですから ページ41
「なに子供が出来たら責任は取る!男の子なら牧夫か?女の子なら牧子♡」
「デキる前提で進めんなど変態その豚足今すぐ離せ……」
「……ひゃっ」
生理現象だった。
牧之介の手が胸元に忍び込み、触れてはいけない部分に触れてしまったのだ。
突然の刺激に、Aはなんとも色っぽい声が漏れる。
瞬間、あたりは静まり返り、小松田すらも顔を赤くしてそっと手を離した。
ちょ、
「待って!?離さないでください小松田さん!助けて!!!」
「安心しろこの手を離しなどせん!た〜っぷり房中術の授業をしてやるからな♡」
「おまえは離せクソブス!!!」
先程の声を聞き、牧之介はすっかり準備万端状態。
最早周りすら見えておらず、顔を真っ赤にしたまま反抗を続けるAをよそにとうとう下半身にまで手を付けようとしていた。
だが、周りが見えていないのはAも一緒。
そりゃそうだろう。こんな公衆の面前で自身の体が危機的状況に陥っているのだから、それもこんな汚らしい浮浪者相手に。
Aは逃れることしか頭に残っていなかったのだ。
「いい加減にしてよ!!房中術の授業なんてとっくの昔に終わってるに決まってるでしょ!!」
しょ!
しょ
ょ……
顔を真っ赤にしながら、声を上げて始めて気がついた。
Aの視線に先には、騒ぎを聞きつけて駆け寄ってきている五年生たちが唖然と立ち尽くしていることに。
そして高嶺Aは同時に気がついた。
実技はおろか、自分のプライドすらもズタズタに崩れていったことに。
それからは、さながらアニメのワンシーンのようだった。
「房中術でなくともどうでもいい」の精神で食いついてくる牧之介をAは羞恥心を力にして蹴り飛ばし、天高くに飛ばす。
牧之介は一瞬のうちに星となり、その場に残ったのは少しばかりはだけた顔の赤いAと、気まずそうにしている五年生、そして誰よりも恥ずかしそうに顔を俯かせている小松田だけとなった。
はだけている服をぐっと掴み、慌ててAがその場を立ち去ろうとすると、空気の読めない亀の子束子の言葉がその場に刺さる。
「な、なあ、言えたら……でいいんだけど房中術やった相手って……」
……。
……。
「〜〜っ!言うわけ無いでしょこの馬鹿!」
・
結果、あの場で五年生全員に嘘がバレたAはシナに実技テストの不合格が言い渡されたのだが……人生初の成績に赤が載ったことよりも、自身の赤裸々が五年生達に割れたことの方が辛いAでしたとさ。
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Lynn - タジロさん» Lynnです。今見ました、戸部様を出してくれてありがとうございます!内容的には面白かったですし、これからもこのシリーズ、続いて欲しいと思ってます (8月31日 15時) (レス) @page45 id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - タジロさん» はじめまして!初コメントがこんなのですいません…作品は愛読しています!新野先生だったんですね…医学の心得があるからでしょうか?これからも応援しています! (8月19日 23時) (レス) id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
タジロ(プロフ) - めろんぱんさん» はじめまして、コメントありがとうございます!ですね。高嶺の言っている通り房中術は授業で一度限りですが終えております。お相手は高嶺ちゃん資料集に書きまとめましたので顔ありの夢主が地雷でなければ是非ご覧ください……! (8月19日 23時) (レス) id: bcff2be84f (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 主人公ちゃんは房中術をやったことがあるんですか…? (8月19日 23時) (レス) @page41 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - タジロさん» タジロさん、仕事の方も更新の方も体に気をつけて頑張って下さい。昨日はなんか申し訳なかったです。 (8月6日 16時) (レス) id: 3d10a0695d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タジロ | 作成日時:2023年5月10日 2時