116 こんにちは世界で一番好きな人 ページ22
長い、長い口吸いを交わし合う。
やがて綾部の舌がAの口内に侵入していき、浅い口吸いから深い口吸いへと変わっていく。
その時、綾部の口の中に入っていた「とある物」がころりとAの口の中へと入り、飲み込んだ。
それを確認した綾部は、そっと口を離して満足そうに微笑む。
久しぶりの呼吸で未だ息が荒いままのAをぎゅっと抱き寄せると、父と
「どうもお義父さん、はじめまして。A先輩のことが世界で一番大好きな四年い組の綾部喜八郎で〜〜す。」
その場に落雷が落ちたような感覚だった。
その場にいた浜も顔を真っ赤にして蚊の鳴くような声で何かを言っているし、伊作も般若のような顔をして今にも飛び出しそうだし、三木ヱ門はそれを止めるので手一杯。
父も何を思っているのか、わなわなと体を震わせてその場を動かず、まさに地獄絵図。
「おま、何入れた……っ」
「栄養剤です。伊作先輩の部屋からくすねて来ました。A先輩には健康に育ってほしいので」
「にしたって渡し方があるでしょ！？」
「だって先輩普通に渡したって飲んでくれないでしょ〜〜」
「A……もしやこやつが恋仲か？」
「いえ！違いま……」
顔を真っ赤にして否定しようとするAにまたしてもぎゅっと覆いかぶさる綾部。
「重い離れろワカメぇ！」と綾部をよかそうとするが、流石年がら年中穴を掘っているだけあって微動だにしない。
「いいえ、残念ながら恋仲ではありません。でも、この世の誰よりもA先輩のことを愛してます」
「何大好きから愛にレベルアップしてんだ退け阿呆！！！！！」
「だって事実ですも〜ん」
「喜八郎もう許さないよ！？どうせ僕が治すんだ食らえ
「伊作先輩！？！？」 「不運ってそんな自由自在だったんですか！？」
三木ヱ門の手を振り払い、伊作は喜八郎に飛びつくが不運は発動せず。
そりゃそうだ、神に愛された絶世の美女がそばにいるのだから不運もへったくれもない。
不運が効かないと分かった伊作は無理矢理引き剥がそうと引っ張り、浜もそれに参戦し。
三木ヱ門もそれを慌てた様子で見つめ。
そんな状況を見て、父はどう思うだろう？
「おっほん！」
わざとらしい大きな咳が、その場を静かにさせる。
皆がその止まった体勢のまま、咳のするAの父の方へと視線を向けた。
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Lynn - タジロさん» Lynnです。今見ました、戸部様を出してくれてありがとうございます！内容的には面白かったですし、これからもこのシリーズ、続いて欲しいと思ってます (8月31日 15時) (
レス) @page45 id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - タジロさん» はじめまして！初コメントがこんなのですいません…作品は愛読しています！新野先生だったんですね…医学の心得があるからでしょうか？これからも応援しています！ (8月19日 23時) (レス) id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
タジロ(プロフ) - めろんぱんさん» はじめまして、コメントありがとうございます！ですね。高嶺の言っている通り房中術は授業で一度限りですが終えております。お相手は高嶺ちゃん資料集に書きまとめましたので顔ありの夢主が地雷でなければ是非ご覧ください……！ (8月19日 23時) (レス) id: bcff2be84f (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 主人公ちゃんは房中術をやったことがあるんですか…？ (8月19日 23時) (レス) @page41 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - タジロさん» タジロさん、仕事の方も更新の方も体に気をつけて頑張って下さい。昨日はなんか申し訳なかったです。 (8月6日 16時) (レス) id: 3d10a0695d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タジロ | 作成日時：2023年5月10日 2時
