97 →何故こうなったか ページ3
何故こうなったか、それにはまたしてもあのクソ女が原因に関わっている。
あの佐藤こはるとかいうゴミ、なんと妨害しかしない。
委員会活動をしていればやれ推しだなんだとほざきながら活動の妨げをしてき、邪魔だと言えば泣き出す。
用具委員会や火薬委員会なんかは、扱っているものが危ないだけあって素人のこはるが近づくのも本来はよろしくないのだが……
「久々知くん大好き♡」 「食満先輩伊作先輩いつものあれ言ってください♡」
と邪魔をしてき、仕事になったものではなかった。
だが、こはるはどうやら上級生のみを好いている様子で、下級生には特に興味を示している様子はない。
というわけで溜まりに溜まった委員会の仕事を下級生がやることになったのだが……いかんせん多い多い。
結果寝不足になる生徒も増えだし……またしても高嶺の仕事が増えたのだった。
ここにいる久々知も、さっきのさっきまでこはるのアプローチを受け続けていた様子。
ぐったりと肩を下ろしながら下級生が寝ている部屋へと向かい、様子でも見ようと思ったのだが……
まさかの高嶺Aが胸元に突っ込んでくる始末。
最初こそは驚いたが、ゆっくりと顔を上げたAをみて、久々知の驚きは心配に変わった。
「いい加減に寝ろ!あとは俺たちが隙を見てやるから!」
「隙見て出来てないからこうやって手を貸してやってんでしょわかんないわけ」
「ぐっ……!」 「自分の体調ぐらい自分で把握できる、どけて」
ぺし、と久々知を払い除けるように叩いて、Aはその場を後にする。
何も言えない久々知は、ただその場に立ち止まり、部屋の中で寝ている忍たまたちを見ていた。
・
廊下を歩いていれば、さすがもはや数えるのも諦めた何徹目かの体。
ふらりと揺れ、倒れ込んでしまう。
「うっ」と声を漏らして立ちあがろうと肘を立てれば、ふと視界に入ったのはこはるが媚びを売る姿だった。
「竹谷くんの虫の話、もーっと聞きたいな♡うさぎさんかわいい!」
「あ、あのな、俺たちもいい加減仕事をしたいんだ。退けてくれないか?」
「えっ……そんなこというの?」
「わあああ!泣くな!わかったから!」
なるほどな、心優しい忍たまたちにああやって付け入っているのか。
起きあがろうとしたまま動きを止めているAに気がついたようで、竹谷はギョッと目を見開いている。
「Aっっ!」
こはるを払い除け、廊下をバタバタと駆け寄ってきた。
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Lynn - タジロさん» Lynnです。今見ました、戸部様を出してくれてありがとうございます!内容的には面白かったですし、これからもこのシリーズ、続いて欲しいと思ってます (8月31日 15時) (レス) @page45 id: b7c4ae609e (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - タジロさん» はじめまして!初コメントがこんなのですいません…作品は愛読しています!新野先生だったんですね…医学の心得があるからでしょうか?これからも応援しています! (8月19日 23時) (レス) id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
タジロ(プロフ) - めろんぱんさん» はじめまして、コメントありがとうございます!ですね。高嶺の言っている通り房中術は授業で一度限りですが終えております。お相手は高嶺ちゃん資料集に書きまとめましたので顔ありの夢主が地雷でなければ是非ご覧ください……! (8月19日 23時) (レス) id: bcff2be84f (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - 主人公ちゃんは房中術をやったことがあるんですか…? (8月19日 23時) (レス) @page41 id: 407aeb7a76 (このIDを非表示/違反報告)
Lynn - タジロさん» タジロさん、仕事の方も更新の方も体に気をつけて頑張って下さい。昨日はなんか申し訳なかったです。 (8月6日 16時) (レス) id: 3d10a0695d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タジロ | 作成日時:2023年5月10日 2時