使用人.H ページ8
「・・はあ」
「・・・はあ」
「・・・・はあ」
「・・・・・はぁ」「さっきからうるせーよッ!!」
静かな廊下に声が響いた。
そんなに怒られても出るものは出る。
仕方ないよ。
すみません、と特に思ってもいないことを口だけで言った。
「あんまりカリカリしないでくだせェ・・・。土方死ね」
「・・おい。最後の一言なんだコラ。声小さくしても聞こえてんだよッ!!」
「はいはい。ここでは止めて下さい。恥ずかしいんで」
静かな廊下とはいえ、人通りがない訳ではない。
ポツリポツリと控えめに人が通っていく。
二人も睨みあっているが(といっても沖田さんはすました顔してるが)喧嘩は一時休戦となったようだ。
「おい、結構歩いたんだがまだ着かねぇのか?」
「ああ、もうちょっとですよ」
あの人は多分そこにいるはずだから、と自分の考えを巡らせ確認をした。
___真選組も動き出す事態。
まあそんな大げさなことでもないのだが。
それは人を探しているからだ。
「旦那様もいい歳して何してるんだか・・」
そう、平塚家で最も偉い人。
それは私の旦那様でもあり、今いるこの病院の医者でもある。
けど少し訳ありで看護師さんや私の目を盗んでは頻繁に脱走劇を繰り広げた。
今回は、真選組の人達の怪我の手当てとかだったらしいのだが・・。
ため息をこらえ、ついた先は。
「『霊安室』ですかィ」
隣で土方さんが悪寒でも走ったかのようにブルッと震えた。
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作者名:メガネレンチ | 作成日時:2014年2月16日 19時