【zm】助けて、となりのお兄さん。【d!】 (ページ1)

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いちページ1

『……ごめんなさい、』

今まで、この言葉を言わなかった日はなかったかもしれない、そのくらい毎日毎日言ってきた言葉。

何をしても、何を言っても、全てが悪いと言われ、責められるこの生活が息苦しくて仕方がなかった。

ずっとずっと逃げたかった。

辛いのも痛いのも、何もかもが嫌だ。

…でも

「おい！！聞いてるのか！？何とか言えよなァ！？」

『ｯ…、！は、ぃ……ごめんなさ、』

頭で分かっていても、体が逃げてくれない。

ただただ殴られ蹴られ、暴言を吐かれ、泣いて謝ることしか出来ない。血が出ようと意思が朦朧としてようと何も変わらない。

泣いたって謝ったって誰も助けに来ないし、許される訳でもない。
許して貰わなければならないことをした覚えもない。

逃げたい。

ここから逃げて、少しで楽になれたら、

「あぁ…イラつく……」

『……』

こんなことばかり考えているだけで逃げないのは私が弱いからか、

『……強く、なりたい』

そう呟いた後、意識が遠のいていった。