便乗って素晴らしいですよね 【伊弉冉一二三】

流されて三十回目 ページ31

好きな人を作らなきゃ。

その日から私の頭にはその言葉でいっぱいだった。


そうでもしなきゃ、グループからはずれちゃう。

そうでもしなきゃ、ハブられちゃう。


また、１人になってしまう。


そんな言葉が頭の中をぐるぐるまわって離れないまま、私は毎日を過ごした。

周りが怖くて、
もしかしたら昨日より冷たい目で見られているかも、とか。
突き放されてるかも、とか。


そんなことを気にしていてばかりだった。

こういうのを疑心暗鬼っていうんだろうな、と今になって思う。


そんな中で、よく言えば逃げ場、悪く言えば都合のいいものを見つけた。


「入間くん、これ受け取ってください！」
「入間くんかっこいい！」


同じ学年の入間銃兎くん。
見た目はもちろんものすごくかっこいいし、成績も優秀。運動神経もいいとくれば人気にならないはずがない。

こんなに人気な彼なら、別に私みたいなやつが好きになったって白い目で見られるということだけはないだろう。

そう思った。


「私…好きな人できたの。」
「えっ、一華が！？マジでマジで！？」
「誰〜？」

ほら、案の定反応が変わった。
これで彼の名前をだす。うん、完璧だ。

「入間銃兎くん、かな。」


軽く顔を赤らめて、下を向きつつ首をかしげて、

ちょっと自信なさげに言う。

こんな言い方をみんなしてたから、私もその通りに動く。
するとーー。

「あぁ！入間くんかぁ！」
「わかるー、かっこいいもんねぇ！」



ほら、大丈夫。



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更新ができていず、申し訳ありませんでした！
学生独特のテストというものがあり…

モブキャラをあまり出したくないので、銃兎さんをあえて当ててみました！

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