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side S ページ36
俺らの通う高校は、毎年志願者が募集定員を大きく上回る。
理由は主に３つ。
一つめはご存じの通り、難関大学への進学率の高さ。
二つめはそこそこ綺麗な学校の設備や制服。
そして、三つめは少し意外かもしれないけど、充実した学校行事。
ずっと勉強しているガリ勉校というよりは、自主的に勉強しなさいっていう学校なんだ。
で、多分智くんが言ってるのは…
「もうすぐダンス大会あるんだけどね、優勝したらオーストラリア行けるんだよー」
そういうことですよね。
「えっそれ優勝しなきゃいけないの？！」
「だいじょーぶ、振り付けめっちゃ良いの考えたから」
ラジカセの再生ボタンを押すと、流れ始める洋楽。
に、合わせて智くんが踊り始めたんだけど………
「ねえ、何でこの人ダンス部入らなかったんだろうね」
「ダンス部でも部長やれるよね、絶対」
末っ子お二人さんがひそひそ話してるけど
キレが、やばい。
めっちゃかっこいい、んだけど…
めっちゃ、細かい。
「こーんな感じー」
一通り踊ると息も上がらずに平然と言い放つ我らが部長。
こんなの、どーやって覚えりゃ良いんだよっ
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作者名：yellowstorm | 作成日時：2019年7月12日 19時
