陽だまりの５人組 (ページ32)

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うとうとしていたら、また魘されて。
ここ数日、ずっとこんな調子だから最後にしっかり寝たのは何日前だろうか。

「…の、にーの。」

目を開けると真ん前にはふにゃっと笑う大野さんの顔が。
ああ、マイナスイオン…

「うち泊まりに来てよー」

いつも思うけど、何でそんなに唐突なんだあんたは。

正門を出て、いつもとは反対方向に歩き出す。

「ほれ、ここ」

辿り着いたのは、綺麗な戸建て。

「お邪魔します…」

「俺の部屋はー、2階上がって、こっち。あ、姉ちゃん変なとこから急に出てくるかもしんないけど、気にしないで」

いや、お姉さん何処から出てくるんだよ！
大野家って揃って変わってるのか。

「……………」

部屋に入って唖然。

キャンバスに、やたらと細かい彫刻に、釣竿に………何でハンモック？

「そこね、窓おっきいから陽当たり具合が最高なんだよ。そこで空眺めてたら超気持ちいい」

大野さんらしいといえば、らしいか。

「あ、そだ。ここに手ぇ突っ込んでみ」

「はぁっ？」

何故か大野さんが持ってきたのはゴミ箱。

「いいからいいからー」

ふふんと笑うと大野さんは俺の腕を掴んでゴミ箱に突っ込む。

「ど？気持ち良くない？」

…そのキラキラした目で見るの、やめてくれませんか？

中に入っていたのは、大量のペットボトルのキャップ。

こんだけ集めるあんたの根気が凄いわ！