おねえちゃんだから. (ページ12)

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#12 ページ12

次の日の朝
窓から日が差し込む暑さで私は目を覚ました

時間を見れば朝の7:00

「……………………」

無言でそのままもう一度ベッドの中に潜り込む
今の顔はきっとみんなに顔向け出来ないほど、酷いに決まってる

鏡で自分の目を確認したかったけれど、昨日の事を思い出しそうで嫌だと思い、止めた
昨日のシャンクスの声が未だに私の頭の中で木霊している
ウタの耳を裂くような泣き声

昨日の出来事がずっと頭の中でループしていた

何をすれば正しかったの?とずっと考えている

手を上げる前にもっと冷静になれば良かった
ちゃんと正直に言えば良かった
何を考えても、後悔先に立たずだけど

きっとウタは今日もシャンクスを独り占めするんだろう
慰めて貰うんだろう

そんな姿見たくない

悪いのは私だけど、ウタだって悪い
ウタがあれさえも取ろうとするから
だから。私

「……やめよう…」

今更何を思ったってもう遅いのだから

潔く今日は大人しくしていよう
部屋にいよう
そう思った

「……?」

部屋がトントンとノックされた
こんな朝早く誰だろう?
誰が来ても嫌だなと思った
こんな顔見られたくないし。狸寝入りでもしてしまおうか

ベッドの中へ潜り込み、私は無言を貫いた

だけどそんな事などお構いなく
扉は開かれ、足音が2つ私の部屋に入ってくる

「…………………」

入っていいなんて言ってないのに
あと足音で何となく誰かは検討がつく

シャンクスとウタだ

きっと昨日の事で話があるんだろう
シャンクスは有耶無耶にするのは好きでは無い
はっきりさせる性分だ

「……ララ。起きてるか?」

「……………………」

きっと起きてることは気づかれてる
私はゆっくりと掛け布団の隙間から外を覗いた

そこには想像通りの2人がいた

ウタはシャンクスの足元に隠れるようにして立っていた
なんだかちょっと不満そうに

「………おはよう…」

私が声をかけるとウタは少しぶっきらぼうに「おはよう」と返す

「昨日ウタから聞いた。お前の髪留めを付けようとしたと」

「………うん」

「ウタが触っただけで怒ったって聞いたが。本当か?」

「…………………………」

結局。そういう事なんだ
私が悪くてウタは悪くない
打たれたウタは可哀想で打った私が悪い

ウタの顔を見れば不満げにしつつ怯えた顔をしながら私を見る

ああ。なんでかな

凄く。無性に。腹が立つ

抑えなきゃいけない。この黒い思い

でも今日は何もかもが嫌に感じた

ああ。もう

もう“いいよ”