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選手の集団が通り過ぎていく。


心配そうに見てくれる人もいれば、小柄な小野田くんと更に小さな女の子の私を見て、やっぱりかという視線を向ける人もいる。

京都伏見の人たちも通り過ぎたけど、石垣さんは本当に私のことを心配してくれているみたいで、立ち止まっていた私に焦ったような表情だった。


そこからも何人も追い抜いていったけど、それでも私も小野田くんも田所先輩は必ず進んでくれていると信じていた。

ゆっくりと、歩くくらいの速度で進んでいる田所先輩を見つけた時は、私と小野田くんは視線を交わしていた。



小野田くんが真剣な表情で私を見たから、私は薄く微笑んで頷く。

田所先輩が私たちに気づいて目を見開いて立ち止まった。


それに気づいた小野田くんは大きな声で田所先輩を呼んだから、私も田所先輩に笑顔を向けてそれに続く。




「田所さん!」

「お迎えにきました」

「なん、で。お前ら・・・。っ!今すぐチームに戻れ!」




田所先輩は嘘つきだ。

だって、さっき私たちの存在に気づいた瞬間の田所先輩は、夢じゃないかという表情で、ほっとした顔を見せてくれたから。




「田所先輩。戻りますよ。先輩と小野田くんと3人で。巻島先輩とげんまんしたんです。3人で必ず戻ってくるって・・・」

「姫・・・」

「そうですよ。それに僕と姫に出された金城さんのオーダーはみんなを連れて合流しろでしたから」

「・・・・っ。すまねぇ・・・」




田所先輩は少し言葉を詰まらせながら自転車のペダルに足をかける。

小野田くんの後ろに田所先輩についてもらって、私は初めて前に2人いる状況で力を使った。


田所先輩は申し訳なさそうに時々振り返ってくれて、その度に笑顔で頷いていると、少しずついつもの自信に満ちた先輩の表情になってきたことに気づいた。

何人もの選手たちを抜き返していくと、小野田くんが嬉しそうに鼻歌を歌っていたけど、姫姫と何度も歌っていて、私のことを呼ばれているみたいで少しだけ恥ずかしかった。


私が恥ずかしがってオロオロしているのを見て田所先輩が大笑いしたのは言うまでもない。

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作品ジャンル:恋愛
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 嬉しい感想ありがとうございます^^メロメロ・・・なんて素敵なお言葉でしょう(嬉)そしていつも温かいお言葉とても励みになります。今後も頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月24日 19時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 姫ちゃんはどうなってしまうのか、次回が気になっちゃいます!荒北さんの誤解がとけて良かったです♪皆さん姫ちゃんにメロメロですね!更新頑張って下さい*^^* (2019年12月24日 12時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - Mayuさん» 嬉しいコメントありがとうございます^^大好きと言っていただけてとても励みになります♪今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月17日 2時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 第9期,お疲れ様でした!瑠璃さんの作品,大好きです!これからも頑張って下さい。応援してます! (2019年12月16日 15時) (レス) id: bf6e64c20c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ふたばさん» ありがとうございます^^ゆっくり構想を練りたいと思います。いつも励みになっております(*^^*) (2019年12月16日 4時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2019年10月7日 6時

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