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ざわつく食堂の至るところから声が聞こえてきます。
「お、おい。あの方がルナー様だよな?」
「ちんまいし、あんなにか弱そうな幼子がルナー様なのか」
「おお・・・。可愛らしいなぁ」
ところどころから聞こえてくる声に、るうは恥ずかしくてリクの胸におでこをグイグイと押し付けて顔を隠しますが、その可愛らしい行為に騎士たちは悶えそうになりました。
そんなるうの姿にリクは口元が緩むのを絶えながらもカウンターまで進むと、中にいるコックたちに声をかけます。
厨房には兎の耳の生えた兎族、狼の耳が生えた狼族。
見た目は人間と変わらない竜族、背中に翼を持つ鳥族。
他にも猫っぽい耳を持つ種族や、手の甲などに鱗がある恐らく魚族、角が生えている種族など、いろんなコックがいました。
るうはそこにいるいろんな種族の人たちを見て、やっぱり人間はいないんだろうなと理解してしまいますが、それよりも先にカウンターに所狭しと並ぶ料理に釘付けになりました。
各種族ごとにブースが分かれているようで、その前にカウンターには種族ごとに好む料理が並んでいます。
竜族のブースには、やっぱりお肉が主食のようで、いろんなお肉が並んでいますがシンプルに見えるのは、味があっても塩味なせいでしょう。
兎族のブースは野菜が主食のようで、サラダや野菜の煮込んだスープのようなものや、焼いたものなどがありました。
狼族のブースはやっぱり竜族と似た感じのものが並んでいて、鳥族のブースには魚料理、肉料理、果物のようなものまであります。
どこの種族の料理も珍しい見た目の物が多くて、るうは『どれが食べたいか』と聞かれても混乱してしまいました。
「うー・・・。どれも、おおい、でしゅ・・・」
「だったら皿に少しずつ入れてもらうか?」
「それがいいでしょうね。食べたいものを少しずつ試してみてはいかがです?」
リクとカイが言った言葉に、るうは素直に頷いて甘えさせてもらうことにしました。
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ダリア - やはり貴方様の書く作品は迚素晴らしい物ですね!るうちゃん物凄く好きです!可愛い!登場人物は全員好きになってしまいました!! (2022年9月15日 3時) (レス) @page50 id: d57692a101 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - やほ子さん» 読んでくださっていたのですね。ありがとうございます!今は繁忙期で少し忙しくて更新が遅いですが今後もよろしくお願いします^^ (2021年3月17日 0時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
やほ子(プロフ) - 瑠璃色の夢さん» なるほど!!私少し前に読んでました!リメイク版が見れるなんてうれしいです! (2021年3月16日 21時) (レス) id: d9cd79b552 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - やほ子さん» コメントありがとうございます。こちらは以前別サイトで投稿していた小説のリメイク版になります^^現在は瑠璃色の夢という名でしていますが以前は瑠璃夢という名で投稿しておりました。 (2021年3月16日 15時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
やほ子(プロフ) - この小説他のサイトにも投稿してらっしゃったりしますか? (2021年3月16日 14時) (レス) id: d9cd79b552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2020年1月29日 16時