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そうして拗れた関係のまま、春休みを迎えた。
春休みは冬休みとは違い、京本くんとしか遊ばなかった。
京本くんが家に遊びに来たり、一緒にカフェに行ったり。
紗英ちゃんからは話したいと連絡がきたが、友達をやめたい、嫌いだと言われたらどうしようと怖くて、断った。それ以来、紗英ちゃんからは連絡がない。
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「Aちゃん、瀬崎さんたちと最近遊んでないよね」
「・・・うん、ちょっと色々あって」
「もしかして、俺のせい？」
「え」
「俺が、毎日一緒に帰りたいとか言ったから？」
京本くんが、不安そうな顔でそう聞いた。「・・・うん、そうだよ。」なんて、言えるわけない。
「・・・違うよ笑」
「私が、酷いこと言っちゃっただけ」
「そっか。俺はずっと、Aのそばにいるからね」
もう、それだけで十分だと思ってしまった。京本くんさえいてくれれば、私は。
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新学期が始まった。
名簿を見て自分のクラスを確認しようとした時、北斗との春休み前の会話を思い出して泣きそうになった。
それと同時に、突き放したくせに悲しくなる自分の身勝手さに苛ついた。
京本くんと同じクラスになれなかったら、私はひとりぼっちだ。それが一番怖かった。深呼吸をして、自分と京本くんの名前をさがす。
京本くんと、・・・・・・北斗が、同じクラスだった。
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作者名：あいす | 作成日時：2022年8月10日 2時
