『閉ざした世界と君の声』 (ページ3)

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今ならだれよりも波乱万丈で非日常な生活を送ることができると、なんの自慢にもならない自慢を自信を持って言えると。ふととある少年は泣きながら考えた。

ことの八端は自分の想い人に告白ができないという何とも定番な悩みからだった
だが、それがいまはどうだ。ある赤ん坊と出会ってからというもの、パンツは履いていたものの、ほぼ全裸といえる姿で告白した挙句、見知らぬ転校生に襲われたと思えば自分に忠誠を誓い始め、クラスの人気者である少年の自〇行為を止め、友人になった。

元凶といえる赤ん坊にはというと、今現在数学のワークの問題を間違えた、という理由だけで手榴弾で爆破された挙句、学校の秘密基地に置いてきたというコーヒー豆をとってこいとピストル片手に脅された身だ。

なんでこんな事を…と涙を浮かべながら放課後の校舎を歩くのはダメツナ事、沢田綱吉。
校庭からは野球部と思われる部員たちの掛け声が聞こえてきた。

綱(山本もあの中にいるのかなあ…。俺だったら毎日部活で運動なんて絶対できないや)

早くコーヒー豆をとって帰ろうと考えたツナは校庭の方を見ていたためか、前に気づかぬまま正面の人間とぶつかってしまった。

綱「あ…！す、すいま、せ…ん……」

『…いいえ。こちらこそ』

そういってほほ笑む少女に思わず言葉を失った。
肌も、髪も、何もかもの色素が薄く、目を離せば消えてしまうのではないかと思えるその白い少女に。

綱(わあ…すご…い。この人…同じ人間…？)

思わずそう思ってしまうほどに、他とは違う雰囲気に圧倒されたとき。ツナその容姿にハッとあることに気づく。

綱(こ、この人…！！！！

二年で有名な、“残念美人”の哀宮先輩だ…！！！！！！！！)

『？』