�� ページ44
『それでは伊作先輩、行ってきます』
「気をつけてねA〜！」
伊作先輩は足をひょこひょことさせながら見送りに来てくれた
どんなけ心配されてるんだ
立花先輩と綾部と共に忍術学園を出て金楽寺へと向かう
俺の背には薬箱を包んだ風呂敷が
立花先輩と綾部の手にも何かを包んだ風呂敷がある
『先輩方は食堂のおばちゃんからどんなおつかいを？』
「金楽寺の和尚さまの体調がすぐれないと聞いて食堂のおばちゃんがおかゆや滋養のあるものを見繕ってくれたんだ。それを金楽寺まで届けるのがおつかいの内容だ」
『なるほど』
和尚のことは食堂のおばちゃんも知っていたらしい
そんなにひどい病状なのか？
「そういえばA、喜八郎から聞いたんだが、お前前回の実習で毒煙玉を用いたようだな。自分で作ったのか？」
火薬好きの立花先輩がキラキラと目を輝かせている
綾部なぜ教えたし
目を逸らすなおい
『ま、まぁ、自作ではありますが試作品で…』
「毒と火薬を合わせるなんて考えもしなかったが命中させればかなり実用性が高いな。しかし周りにも危険が…」
『あの立花先輩…聞いてます？』
俺の声はもはや届いていないらしい
1人で毒煙玉について思案していらっしゃる
『…綾部、お前なんで教えたんだよ。こうなるってわかるだろ？』
「だって聞かれたんですもーん。言うななんて言われてませんしー」
『小生意気な…』
「別にいーじゃないですか。死者もいなかったわけだし、A先輩の功績でしょう？」
『1人に言ったら3日後には全員に知れ渡るものなんだよ。おいそれと他人に情報を流すな、しかも俺のを』
「A先輩の情報ですけど僕とはペアだったじゃないですか。同じチームの先輩の自慢して何が悪いんですか」
綾部はムスッとしてプイと顔をそむけた
自慢しただと…？
他人からの評判とか一切気にしないようなこの綾部が？
俺を自慢…？
『…まぁお前特に活躍してないもんな。俺のこと言うしかないか。そういや、川で足滑らせたことは言ったのか？』
「穴に埋められたくなければ黙ってそのニヤついた顔をやめてください」
今日も持ってきている踏子をブンブンと振り回す
綾部も怒ることってあるんだな
なんかおもろ
「お前たち、遊んでいないで早くこい！町へ寄っていくぞ」
〜ﾌﾟﾁ裏話〜
綾部喜八郎
かっこよかった先輩の自慢をしただけだと暗に伝えるも本人には揶揄われる結果となった
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朋香(プロフ) - 空さん» コメントありがとうございます！更新がんばりましょう！この界隈が盛り上がりますように！☺️ (9月10日 19時) (
レス) id: 3e80e4ecfe (このIDを非表示/違反報告)
空 - 面白いです。お互い更新頑張りましょう (9月9日 13時) (レス) id: ffd33a398f (このIDを非表示/違反報告)
朋香(プロフ) - モブさん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです☺️今後も長編の予定なので気を長くして待っていただけると幸いです😌 (9月8日 9時) (レス) id: ec537b3781 (このIDを非表示/違反報告)
モブ(プロフ) - 楽しく読ませていただいております。今後も無理せずに頑張ってください、楽しみにしています。 (9月8日 7時) (レス) @page41 id: fca6a78eec (このIDを非表示/違反報告)
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