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どうやら委員会で虫に刺されたり、手が荒れたりする様だ
『それだったら、虫刺されにはこの軟膏がいい。手荒れには保湿成分のあるこれ、大抵の手荒れに効く』
そのほかにも薬成分が〜値段は〜と色んな薬を比較してセールストークをしていると二人はポカンと口を開けて固まっていた
『それとこれは…おい、どうかしたか？』
「いや…Aがこんなにいきいきと話してるの初めてみたから」
「Aってば商売も上手だなあ」
『いや…自分の家のことだから、当然だろ』
「あれ？照れてるのか？」
『黙れ竹谷』
町のおばさんの言葉とは違い、純粋な同級生のストレートな言葉に照れてしまった
照れ隠しに竹谷の頬を摘んでごまかす
「おい坊主、旦那はいるか？」
わちゃわちゃとしてると若侍風の男に声をかけられた
『いらっしゃいませ、お探しの薬は？』
「肝臓に効く薬を」
『ふむ、お好きなお花は？』
「鈴蘭だ」
『…物好きな方ですね。どうぞ奥へ』
2人にちょっと待ってろと声をかけて、母さんたちのいる奥の部屋へ"お通し"する
『父さん、母さん。お客様です』
「おや久しぶりだな」
「ああ、いつものを頼むよ」
「Aありがとう。店番へ戻りなさい」
『はい』
失礼しますとお辞儀をして店先へ戻る
「今の暗号か？」
『良くわかったな。うちの贔屓の人だけが知ってる暗号だ』
「棚に並んでる薬とは別の商品を買っているのか？」
『ああ。ここだけの話、うちは裏では毒も扱っている』
俺が声をひそめて話したからか、声を出さずに目を見開いて驚く顔をする2人
空気が読めるじゃないか
『それを買いに来るのは忍者や侍なんかが多い』
「なんで暗号を？」
『色々理由はあるらしいけど、うちは一般人にも販売しているし世間体守るために暗号がわかる客のみにこっそり売ってるんだと思う』
「おほ〜…それ俺たちに言ってよかったのか？」
『将来忍者になるんだから是非利用してくれよ。まぁ父さんたちが暗号の意味を教えてからにはなるが』
まぁメタい話、こういうことは全部説明してしまうのがこの作品だ
特に全員に秘密なわけでもないし
〜ﾌﾟﾁ裏話〜
暗号の解説
「肝臓に効く薬」
肝臓→甘草(カンゾウ)→父の名前「寛蔵」
「鈴蘭」
そのまま花の鈴蘭の意→母の名前「鈴」
店主の名前を知っているご贔屓、顔見知りであることが条件
今後登場しないだろうから全部説明しちゃう
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