自称祭りの神 ページ22
「いいか?俺は神だ!お前らは塵だ!まず最初はそれをしっかりと頭に叩き込め、ねじ込め!俺が犬になれと言ったら犬になり、猿になれと言ったら猿になれ!!猫背で揉み手をしながら俺の機嫌を常に伺い全身全霊でへつらうのだ!そしてもう一度言う。俺は神だ!」
やべぇ奴だ、と善逸は思った。
というか、さっき普通に会話してたじゃん、Aちゃんとさ。Aちゃんはいいのかよ。
「Aはいいのかよ、という声が聞こえたが」
やばいよ、バレてるよ。死んだよ俺。
「Aは初対面でも礼儀正しいし最初はほんと能面みたいな地味な奴だったからな。だからまぁ。そこは大目に見ろ。仲が良くなったんだよいろいろあって。」
「最終選別の時に宇髄さんの所で修業したのがきっかけで、今でも体力作りと速さを出す訓練は宇髄さんが稽古つけて下さってるんですよね。」
この人めちゃくちゃ足速いんだよ。とAちゃんは言う。
そうなんだ、と思っていると勢いよく炭治郎が手を上げた。何の質問だよ。
「具体的には何を司る神ですか?」
とんでもねぇやつだ。Aちゃんめちゃくちゃ笑い堪えてるじゃん。それが正常だよ。
「いい質問だ、お前は見込みがある。」
アホの質問だよ、見込みなしだろ。
「派手を司る神…祭りの神だ。」
アホだな。アホを司ってるな、間違いなく。あぁ、Aちゃん震えてるじゃん。わかるよ。怖いよね、この空間。
「俺は山の王だ。よろしくな祭りの神。」
「……何言ってんだお前…気持ち悪い奴だな」
耐え切れず、Aちゃんが噴き出した。
いやあんたとどっこいどっこいだろ!?
引くんだ!?
同じような次元に住んでるやつに対しては嫌悪感があるんだな…
そんなことを思っていると、自称祭りの神が話し始めた。
「花街までの道のりの途中に藤の家があるから、そこで準備を整える。ついて来い。」
そう言うと、ふわっと静かな風の音がして、自称祭りの神は消えた。
いつの間にか前方に小さい豆粒のようなものが見える。
えっ?Aちゃんこんなのと修行してたの?化け物じゃん。
必死で後を追いかける俺たちの後ろで、Aちゃんの「頑張れー」という優しい声が聞こえた。
「よし、私達も行こうか。」
「階級が上がったせいで仕事が山積みだぞ。今日は2つ鬼が出る場所を回る。」
有り難い。とにかく経験の少ない私は、場数を踏む必要がある。
頑張ろう、ともう一度気合を入れて、烏と一緒に駆け足で任務に向かった。
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弥月(プロフ) - kannaさん» こちらこそありがとうございます!応援してます! (2019年10月13日 9時) (レス) id: 6d130177f0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - 弥月さん» コメントありがとうございます。初めての投稿になるため不安でしたが、そう言っていただけるととても嬉しいです。読んでいただいて、本当にありがとうございます。続き、頑張って書きますね!! (2019年10月13日 7時) (レス) id: 73f13c0ff4 (このIDを非表示/違反報告)
弥月(プロフ) - コメント失礼します。最初から一気に読ませていただきました!言葉では表せない程夢主ちゃんの心の強さや優しさが本当に素敵だなと思いました!言葉おかしかったらすみません…!続き、楽しみにしています!(*´`*) (2019年10月13日 4時) (レス) id: 6d130177f0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - アーロさん» 申し訳ありませんでした。こちらの確認不足です。オリジナルタグ外しましたのでご確認ください。 (2019年10月12日 11時) (レス) id: b959b235dc (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - かなとさん» 申し訳ございません。こちらの確認不足です。オリジナルタグ外しましたのでご確認ください。 (2019年10月12日 11時) (レス) id: b959b235dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kanna | 作成日時:2019年10月12日 10時