追求59個目 ページ10
兄さんと呼ばれた人物は此方に気が付くと、近くにあった灰皿に
今の今まで吸っていた煙草を揉み消し椅子から静かに立ち上がった。
紫色の瞳と目が合う、
すると不思議な事に目が離せなくなった。
何も考えられずに唯、只管に彼の紫色の瞳を見続けた。
気が付けば目の前に自分よりも圧倒的に背の高い、彼の姿が。
気が抜けたように動かない私を心配したのか、
目の前で大きな手が何度も振られる。
やっとの事、気が付いた私は周りを慌てて確認した。
大丈夫、と少し低めの声で聞かれた為、縦に小さく頷く。
何があったのか自分が一番理解出来ていなかったが仕方が無い。
所謂状況反射、勘弁して。
「初めまして、かな」
そう言って彼は、彼からすれば小さい私の頭を撫でた。
此処に来てからやけに撫でられる様になった、何て少し恥ずかしくも思ったが
特に嫌な感じもしないから気にしない。
「俺、兄さんって言われてます。宜しく」
少し柔らかく微笑んだ兄さんは、撫でていた手を離した。
「兄さんは主に観光客の活動しててね。
何時もは余り此処には居ないんだ。」
そうらんらんが付け足して、兄さんは一度だけ頷いた。
へえ、観光客(スパイ)か。仲間の人を疑う様で悪いけど、
彼自身が此処の観光客をしてるみたいな事はないのか不安になるよね。
少なくとも、昔の自分だったら間違いなく。
今はもう私が口出す様な事では無いから何も言えないけど。
「初めまして、私Aって言います。宜しくお願いします。」
あまり詳しい事は離さず、必要最低限の事だけを伝える。
いや別に離してもいいけど何だか長引きそうだし、ね?
・
・
・
少し兄さんと話してから、食堂を出た。
兄さんはどうやら今日一日休んだら、明日からまた活動があるという。
観光客ってのもやっぱり簡単じゃないもんだね。
「らんらん、次は何処へ?」
先程から、昔の事が度々脳内で広がってくる。
あの時の依頼を受けていた頃の、体に浸み込んだ感覚。
嗅覚が、視覚が、感覚が、蘇ってくる。
それをどうにか抑えるために、今だけを集中する為に。
・
あ"あ"ぁぁぁ(脳死)
闘会議もあろまさんぽも良かったんじゃあ^〜
一番許せないのは、武道館ライブじゃ!!!!!
何故私はいけなかった!!!!!!理由は明白だがな。(白目)
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代口 - ゆきさん» 配色についてはあくまでも個人的な創造の一部だったので、其処まで意識しておりませんでした。指摘されて初めて感じる違和感…しかし今作につきましては、このままの配色で行きたいと思います。ご理解頂きます様宜しく御願い致します。 (2018年10月15日 22時) (レス) id: 56f6e86835 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - ん〜。マンちゃが緑でゾムか黄緑じゃないっけ〜。 まぁ、気にしないけどねぇ〜。 (2018年9月4日 23時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - らんちゃ(らんちゃん)のなんか恥ずかしいね。がグッ……ガハッ(吐血&鼻血)だった。可愛い (2018年9月4日 22時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
代口 - ハクさん» うわあああ有難う御座います(; ;)そう言って貰えると本当に嬉しいです…!今後も更新頑張りますので、どうぞ宜しく御願い致します!!! (2018年6月13日 21時) (レス) id: 13ffe3f0cb (このIDを非表示/違反報告)
ハク - うああああああ!すごい作品ですね!話の流れもスラスラしていて最初から読ませて頂きました!終わるまで見続けます頑張ってください(´ω`) (2018年6月7日 20時) (レス) id: 19710dfa66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:代口 | 作成日時:2017年1月29日 23時