【マフィア松】その表情が”そそる”んだよ・・・？【おそ松さん】

Mafia２３〜過去編〜 ページ25

クリス「おい、なんか喋ろうぜ？」




家から逃げて、1日が経った。


Aは一度も口をきかず、出会った頃と同じような状況だった。






クリス「うまく逃げれるといいけど…誰か匿ってくれる人いないかなー」




クリス「そうだ！いい場所思い付いた！！」

『…』





言葉にAは反応しないので、虚しくなるばかりのクリス。



しかし諦めずに話しかける。





クリス「そこに行ったら、絶対にAビビるぜ！まあ兄ちゃんの俺が護ってやるけどな！！」






『私達は家族じゃない。コリンさんや母さんを失った今、私達を繋げる物なんて無い。


ただでさえ血も繋がってないのに、両親もいないんじゃ家族になれるはずが無い』





小さく、でも透き通った声で彼女は淡々と言った。



もう兄と名乗るな、そういう意味を込めて言ったつもりだった。






クリス「ふふん、それが違うんだな〜！俺たちは家族だ。いや、これから家族になるんだよ」



『は？』




「家族になる」という意味がよくわからなかった。








クリス「俺がさっき言ってたの聞いてた？匿ってくれる人の話！人というか、人達だけど！」




『匿ってくれる人なんていないよ、すぐに警察に連れて行かれるし』







行方不明として扱われているのだから、警察に連れて行かれるのは当たり前である。








クリス「いえいえ、警察には絶対に連れて行かれません！なぜなら…



















その人達、マフィアだから！！！！」




『…へ？マフィア！？確かにマフィアが警察に行ったら、


自分から捕まりに行くようなものだけど…なんでマフィアと知り合いなの？』




クリス「だって、俺の爺さんマフィアだし」







衝撃の事実、クリスの祖父はマフィアだった。





『でもお父さん…コリンさんは…？』




クリス「父さん真面目だから、誘われた時断ったんだよ」





Aはマフィアの話を当然のように語るクリスが奇妙に思えた。





クリス「俺の爺さんが4代目の首領かなんかで…


そのマフィアグループの創立者は俺の曾曾曾爺さんだったっけ？初代首領だよ」



『フィリノアの先祖ってみんなマフィアなの？』



クリス「いや、初代と俺の爺さんだけ！まあとりあえず行ってみようぜ！」







これからマフィアの基地を目指すというのに、笑顔のクリス。




やはり、子供の時からマフィアの才能、肝が据わっているようだった。

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