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Mafia18〜過去編〜 ページ20

それから何ヶ月もAとクリスは話すことが無かった。



お互い、「同じ家に住んでいる他人」のような接し方だった。



クリスとユカ、Aとコリンは最初よりも打ち解けてはきたが



どちらかがいるだけで、空気は重かった。









ある日、クリスは決心した。Aに思い切って話しかけてみようと。



その日は彼女の誕生日で、雪が降っていてとても楽しい日であった。







パーティーの会場ではたくさんの人で賑わっていた。



Aの同級生がたくさん来ていて、中から歌声も聞こえてきた。




しかし主役の本人は、会場の隅で静かに座っていた。



つまらない、下らない、何も面白くないと言うかのように。






クリス「暇そうだな」




素っ気ない言葉しか出てこなかった。





『パーティーの何が楽しいの』





彼女の返事も素っ気なく、会話になっていないようだった。










クリス「…ねぇ、つまんないならさ









このパーティー、一緒に抜けない?」





思いもよらない言葉だったのだろか。





Aは持っていたグラスを落としそうになる。






クリス「俺も暇なんだ。パーティーなんて小さい頃からずっとやってる。飽きた」




クリスはニカッと笑うと、Aの返事も聞かずに手を引いて出口へと走った。



抵抗されるかと思ったが、意外にも彼女はすんなり付いてきた。




外に出ると雪のせいで寒いかと思ったが、走ってきたせいか、むしろ熱かった。





『パーティー抜けたはいいけど、何するの?』



クリス「そりゃもう、雪合戦だろ」





少しだけ積もった雪を取ると、クリスはAに投げた。





するとそれに気がつかなかったAの頭に見事に当たった。





『…』



クリス「あ、あはは、ごめんごめん!」





笑って誤魔化そうとしたが、彼女の目はまさに殺る気だった。




Aは適当に雪を集め雪玉を作ると、全速力でクリス投げた。




もちろんクリスに激突。その勢いでクリスは倒れた。



『目には目を』


クリス「怖いっ!」





激突した部分をさすりながら顔を上げると、









『…ふふふっ』





クリスは初めてAの笑った顔を見た。


今だに彼女の目は冷たく、何処か悲しげだが…





クリス「俺が護らなきゃ…」




兄の使命感というものだろうか、クリスはAを護ると心に決めた。







数時間、2人は雪遊びをしていた。

そしていつの間にか2人の距離は縮まっていた。

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設定タグ:おそ松さん , マフィア松 , アニメ   
作品ジャンル:アニメ
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こはく - ここまで、この小説読んでみたのですが、面白いし、内容が読んでる人をどんどん引き込んでいくから、最高!こんな小説初めて!最新作楽しみにしています。 (2020年3月25日 21時) (レス) id: a4e8a50c03 (このIDを非表示/違反報告)
名無し40520号(プロフ) - え、なに、え、やばいですかっこよすぎ死にそうです大好きですやばいですメッチャストーリーがタイプすぎます!!!!最新たのしみにしてますあああああああ! (2019年1月11日 1時) (レス) id: 91db3f1e7a (このIDを非表示/違反報告)
爽です。 - 凄い任務の時の夢主ちゃんとおそ松達が凄いカッコ良かったです!更新楽しみにしてます! (2018年9月29日 23時) (レス) id: 77a4c77b8b (このIDを非表示/違反報告)
バニラマイ美 - おそ松兄さんがカッコいいし、任務の時のスリルが凄い! (2018年6月27日 14時) (レス) id: 28cbff60eb (このIDを非表示/違反報告)
芽紅(プロフ) - ここまで読んだんですけどおそ松兄さんがかっこよすぎて泣きました。更新頑張ってください!! (2017年12月10日 9時) (レス) id: f74a647ce4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白姫 | 作成日時:2015年12月30日 17時

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