Mafia10 ページ12
おそ松「まあ一松のことはさて置き…フィリノアの首領だよね?お兄さん?」
首領を捉えたおそ松の顔は、Aを見る顔よりも恐ろしかった。
「そっちこそ、松野ファミリーの首領だろ」
2人は睨み合ったまま話していた。
おそ松「後ろから行き成り頭を強打とか、反則じゃね?」
「それを言うなら、行き成り本拠点に潜入するのも反則だろ」
はははっと渇いた笑い声。
何が可笑しいのか、周囲の人間は恐怖で動けなかった。
異様な空間。互いに殺気が向けられているのに笑っていられる。
明らかに‘‘普通の人‘‘じゃ無理だろう。
違う言い方をしよう。
この二人は‘‘普通じゃない方の人‘‘である。
おそ松「お兄さん、ちょっとウザいね。死んでくれる?」
日本刀が光の反射で赤く光る。
その色はまるでおそ松の瞳の色。
主役の色、血の色、明るいようで何処か冷たい色。
「奇遇だ、俺もそう思っていた」
拳銃が光の反射で黒く光る。
その色はまるで首領の瞳の色。
悪役の色、闇の色、怖さを隠してくれる色。
赤と黒に共通するのは「正義」でもあり「悪」でもあるということ。
2人はどこか似ていた。
冷たいようで仲間思い、家族思い。
敵として生まれていなければ_________。
「「死ね…!!」」
何方が先手を打つかで決まる勝負だ。
しかし、刀を振るのと弾を撃つのは同時に見えた。
数秒後
バタッと誰かが倒れる音がする。
速すぎて見えなかった。
しかし勝敗は見た通り。
Aの前に倒れていたのは紛れもない、
フィリノアの首領の姿だったのだから。
『首領っ!!」』
頭で考えるより先に、Aは首領の元へ走った。
仰向けに倒れている首領に意識は在ったものの、致命傷。
きっと、もう永くはない。
白いシャツの腹の部分が切れており、
Aが抑えても血が止まることはなかった。
おそ松「残念だったね、お兄さん。俺のほうが一瞬速かった」
不意に聞こえた声は
しゃがんでいるAの耳元。
背筋が凍るような感覚。
終わった、殺られる、首領も私も。
おそ松「折角、期待してたのに…」
次は私だ、もう終わり、死にたくない、まだ首領と一緒に…!
「何、諦めてん、だよ、A」
小さな声だが、辺りが静かなせいかハッキリと聞こえた。
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こはく - ここまで、この小説読んでみたのですが、面白いし、内容が読んでる人をどんどん引き込んでいくから、最高!こんな小説初めて!最新作楽しみにしています。 (2020年3月25日 21時) (レス) id: a4e8a50c03 (このIDを非表示/違反報告)
名無し40520号(プロフ) - え、なに、え、やばいですかっこよすぎ死にそうです大好きですやばいですメッチャストーリーがタイプすぎます!!!!最新たのしみにしてますあああああああ! (2019年1月11日 1時) (レス) id: 91db3f1e7a (このIDを非表示/違反報告)
爽です。 - 凄い任務の時の夢主ちゃんとおそ松達が凄いカッコ良かったです!更新楽しみにしてます! (2018年9月29日 23時) (レス) id: 77a4c77b8b (このIDを非表示/違反報告)
バニラマイ美 - おそ松兄さんがカッコいいし、任務の時のスリルが凄い! (2018年6月27日 14時) (レス) id: 28cbff60eb (このIDを非表示/違反報告)
芽紅(プロフ) - ここまで読んだんですけどおそ松兄さんがかっこよすぎて泣きました。更新頑張ってください!! (2017年12月10日 9時) (レス) id: f74a647ce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白姫 | 作成日時:2015年12月30日 17時