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9* 最期? ページ11

8月4日。

陽が、熱い。
これは焼けるな。

朝から海へと来ていた僕ら六つ子。

そもそも泳ぐ気なんてないため水着は着ているものの上着を羽織る。
……今更だけど野郎6人で海って。
しかも兄弟……。その上平日!!

まぁ夏休みなのだろう、案外ちらほらと人は見かける。

平日に海は……、普通、かな?

日陰ではしゃぐ長男と五男を見る。
成人男性とは思えないはしゃぎ方だなおい。

皆、自分の事に集中をしている。
―今だ。
皆に気付かれないように崖へと向かった。

真下には、海。
見るだけでも凄く深そうだ。

……落ちたら、どうなるのかな。

心臓の音が伝わる。

どくん、どくん、どくん……。

崖っぷちまで歩く。
……足を前に出した時だった。

「なぁにしてんの?チョロ松ぅ」

聞き覚えのある、声。
ゆっくりと後ろを振り向く。

「あ、おそ松、兄さん……。」

おそ松兄さんはいつものように笑っていた。
……だけど何故かその笑顔を怖く感じてしまう。

「んなとこにいたら落っこちるぞ?」

ほら、と言って右手を僕に差し出すおそ松兄さん。

「う、うん……。」

僕も右手を出し、その手を取ろうとした時。

『……もう、お別れだよ』

僕の声が脳内で木霊する。
……そうだ。僕はもう、決めたじゃないか。

早く、早く―――。

僕は右手を引っ込め、身体の体重を後ろへとかける。

ぐらり、と視界が揺れた。

落ちている、なんていう感覚は直ぐに消え去り
僕は暗く深い海へ呑まれた。

10* 痛くない→←8* どうして



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紫乃ーあお。ー(プロフ) - 腐ったさん» 閲覧ありがとうございます。お褒めいただき光栄です、!はい、がんばります! (2016年12月7日 19時) (レス) id: c28cecb0f6 (このIDを非表示/違反報告)
腐った - 速度松....やっぱいい!シリアスでも、こういうシリアスなら全然好き!これからも、更新頑張ってください! (2016年12月6日 18時) (レス) id: de0e05823d (このIDを非表示/違反報告)
紫乃ーあお。ー(プロフ) - トゥメイトゥーさん» おぉ!分かって下さる方が……!!wwやっぱ速度は夫婦ですよね!! (2016年10月13日 23時) (レス) id: c28cecb0f6 (このIDを非表示/違反報告)
トゥメイトゥー - 速度松は夫婦に強く同感です…!w (2016年10月13日 22時) (レス) id: 95fb6f08a4 (このIDを非表示/違反報告)
紫乃ーあお。ー(プロフ) - ゆきさん» 閲覧有り難うございます!これから頑張って投稿させていただきますね! (2016年10月6日 20時) (レス) id: c28cecb0f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫乃ーあお。ー | 作者ホームページ:http://UKi  
作成日時:2016年8月25日 20時

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