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第31話 ページ35

「やぁ、A君」

『何ニヤニヤしてるんですか気持ち悪い』

「ほんっとに君は精神的に攻撃してくるよね〜。昔は吸血鬼の情報くれくれとのめり込んできた位なのに」



昔と今を比べられても...と思ったが、多分半分程は嫌味だろう。
御国さんの話を聞かずに話を切り出した。



『...先程は助けてくれてありがとうございました。』

「そんな初対面じゃないんだし改まらなくていいよ」



一風優しげで落ち着いた声だが、何故か恐怖心を煽られる。本当にこの人は昔から苦手だ。
出来れば会いたくない。まあ呼び止めたのは僕だが。



『さっきの事なんですけど、なんで真昼達が危険な目に遭うまで助けなかったんですか?』



疑問に思ってた事だ。良くも悪くもあのタイミングで割って入ったのだ、ずっと監視されていたと思うのが妥当だろう。
それにこの楽しんでいた様な表情、絶対に裏がある。

僕はじっと御国さんの目を見た。



「相変わらず鋭いよね君って。今日辺り憂鬱の下位吸血鬼との戦いで怠惰が暴走する見当はついていたから。」



鋭いのはどっちなんだ、と言いたくなったのをグッと堪えた。



『てことはあの下位吸血鬼達の仲の1人がどういう人物だったのも知ってたんですね』

「まあそういう事になるよね。何れ戦う事になる相手なんだし、情報は手に入れないと何の策も無しだとつらいだろ?君も分かっている筈だ。」


『そうだとしても、真昼があんなに傷付く前に助ける方法があったんじゃないですか』


「...A君に一つ教えてあげよう―」





御国さんと別れた後、自宅に帰って椅子に腰掛けた。





君は過去の事に囚われ過ぎて傷付く事を恐れている。
一見視野が広いから最善策を練っているように思ってるかもしれないけど、それは君の只の勘違いで実はとても簡易的な方法にしか結論が至っていないんだよ。

怖いかもしれないけど精神的外傷を取り除かない限り友達を救う以前の問題だね。





御国さんの言っていることは的確だった。

過去を克服なんて辛い事できるのだろうか。

口だけで言うのなら簡単なんだ、今何もしないまま生きるのは楽な事だろう。だけど過去との決着をいつかつけなければいけない。それが今かずっと先か、それだけの事だ。



真昼もクロに言ってたなぁ、「俺と向き合え」って。


僕も向き合わなくちゃいけないんだ。



『……よし』

────
お久しぶりです

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Alisu - イラストがやばい!やばい!(←語彙力皆無)イケメンww更新頑張って! (2018年7月29日 17時) (レス) id: 0c24298da2 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - ルツさん» ありがとうございます、更新頑張ります!! (2016年12月20日 19時) (レス) id: 7e1ac2f6b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ - 同感です!!トプ画とても綺麗ですね!更新頑張ってくださいね (2016年11月15日 16時) (レス) id: 0597eeb85c (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - はなさん» ありがとうございます。そんな事言われたら描いた甲斐がありました!笑 (2016年9月23日 0時) (レス) id: 7e1ac2f6b8 (このIDを非表示/違反報告)
はな - トプ画素敵ですね!!これかも頑張って下さい〜 (2016年9月17日 11時) (レス) id: 483a42642f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白銀イズ&ライラ x他2人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2014年8月26日 12時

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