第２７話 ページ31
｢そう、それでいいんだよ真昼｣
笑顔で、でもどこか悲しげな表情で桜哉は真昼を宥める。真昼は怒りに任せて武器を振りかざしていた。
箒が桜哉頭部に当たる。主人の武器は吸血鬼を殺せる程の威力を持ち合わせており、桜哉もフラフラと足元がおぼつかなくなっていた。
｢それなら俺を殺せる？｣
｢真昼！聞いちゃだめだ！！｣
今すぐ真昼の攻撃を止めさせないと。
真昼に聞くなと声を荒らげるが、真昼は桜哉の言葉を聞いて狼狽えだした。武器を持ったまま真昼は震えだす。武器の青白い光は弱くなっていき、真昼はペタリと座り込む。
僕は何をしているんだ？
クロが刺されて。御園が、リリイが裂かれて。恐怖を感じながらも皆を助けようと踏み出した所なのに。今は真昼も怯えている。僕が、なんとかしなきゃならないのに。
相変わらず無力な自分に腹が立った。
｢クロ、真昼を助け...っ！？｣
癪だが、クロに助けを求めようと振り返るとそこには蹲って唸っているクロがいた。
今までのような雰囲気は全く無く、今にも誰かに飛びかかりそうな勢いだった。僕はまた昔の記憶がフラッシュバックして、真昼が危ない事に気が付いた。
座り込んでいる真昼の元へ駆け寄った瞬間、クロが真昼のすぐ横にまで近付いていた。
｢早く立って逃げて！！｣
口を大きく広げて首筋を狙おうとするクロから守る為、真昼を勢いよく押した。
｢ぐっ...ぅ...｣
押した時に伸ばしていた右腕が運悪くクロの口元に添えるような位置にあったらしく、クロの牙が僕の腕に深く刺さり込む。
皮膚を突き破り血が吸われていく感覚に、家族もこんな痛みを感じながら死んでいったのかと思うと胸が苦しくなった。
瞬時に血を飲んだクロは真昼の血じゃないと認識したのか、襟元を掴まれ壁に叩き付けられた。
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Alisu - イラストがやばい!やばい!(←語彙力皆無)イケメンww更新頑張って! (2018年7月29日 17時) (
レス) id: 0c24298da2 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - ルツさん» ありがとうございます、更新頑張ります！！ (2016年12月20日 19時) (レス) id: 7e1ac2f6b8 (このIDを非表示/違反報告)
ルツ - 同感です！！トプ画とても綺麗ですね！更新頑張ってくださいね (2016年11月15日 16時) (レス) id: 0597eeb85c (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - はなさん» ありがとうございます。そんな事言われたら描いた甲斐がありました！笑 (2016年9月23日 0時) (レス) id: 7e1ac2f6b8 (このIDを非表示/違反報告)
はな - トプ画素敵ですね！！これかも頑張って下さい〜 (2016年9月17日 11時) (レス) id: 483a42642f (このIDを非表示/違反報告)
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