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[Aside]
銀時「ほらよ。」
A「ありがとうね。」
屯所の門前まで運んでもらい、坂田さんが持ってくれていた荷物は彼が門番の一人に押し付けていた。
A「今度、またお礼させとくれよ。」
銀時「だからいいっつてんだろー。」
A「クスクス。しつこい女は嫌いかい?」
銀時「………いんや。」
なんだ、その間は。
彼は、答えてすぐ少し照れ臭そうにそっぽを向いてしまった。風が吹いて、綺麗な銀色の髪がふわふわと揺れている。それも、すぐに靡いた私の髪で隠れてしまった。
しつこいのが嫌じゃないなら、トコトン攻めて、絶対お礼させてもらおう。
A「あ、溜まったツケでも払っておこうか?」
銀時「ぶっ!!」
「なななな、なんで知ってんだよ!!」と完全に焦りを隠せていない坂田さん。こんなにも驚くと思っていなくて思わず笑ってしまった。
A「ふふふ。あれだけ帰り道、払え払えって言われてたら分かるさ。」
凄かった。お店からのツケ払えコール。
しかも全て甘味処。
甘いものが好きなのだろうか。
もしそうなら今度和菓子でも買ってあげようか。
銀時「いや、いーからホントに。」
両手を広げ、何度も交差させながら同時に首を横に振る。ときどきシンクロしているのが面白い。
A「じゃあこうしよう。溜まったツケを払うか、甘味奢るか。どっちがいい?」
そう選択肢を与えてみると、甘味というワードに反応したようで。
彼は迷う素振りを見せたあと、こちらに向き直り、口を開いた。
銀時「…ハァ……。わーったよ。」
「ほらよ。」と言って渡された紙。名刺のようで、"万事屋銀ちゃん 坂田銀時"と。その左下には住所が手書きで書かれてあった。
銀時「都合のいいときに来てくれよ。居なかったから、下の店で待っててくれりゃいーから。」
A「あ、ありがとう。」
じゃーなー。A。と背を向けたまま片手を上げて、歩いていった。いきなり名前呼びで驚いた。
結局どちらを選択したのか分からずじまいだ。どの道、お金に関係することだから、沢山持っていこう。
名刺に向けていた目を上げ、帰る彼の方を見ると、降り注ぐ夕日が、彼の綺麗な銀髪を照らしていた。
それからは、新たな知り合いが出来た喜びを噛み締めながら買ってきたものを女中さんに渡しに行くために、屯所の中に入っていった。
ラッキーアイテム
メガネ
ラッキーキャラクター
沖田総悟
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やすは☆(プロフ) - 道化師さん» 道化師様、コメントありがとうございます!なんと!?そのようなコメントは初めてなので、よく分かってないんですが……。リンクが開けないってことですよね?パソコンでご覧頂いてるんでしょうか? (2018年6月17日 13時) (レス) id: 5e3a82e807 (このIDを非表示/違反報告)
道化師 - とても楽しいです!ですが、画像が見れません。どうしたら見れますか (2018年6月16日 19時) (レス) id: 5de8f988fd (このIDを非表示/違反報告)
やすは☆(プロフ) - ゆうゆりさん» すみません!ゆうゆり様!!名前を間違えてました!!すみません! (2018年4月30日 11時) (レス) id: 5a45cb7c40 (このIDを非表示/違反報告)
やすは☆(プロフ) - ゆうゆりさん» ゆりゆり様、ありがとうございます!続編も出してますので、宜しければご覧になってください!そうなんですね!!是非拝見させて頂きます!! (2018年4月30日 11時) (レス) id: 5a45cb7c40 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうゆり - とても面白いお話ですね。更新楽しみです。 実は私も銀時の小説を書いてるので見てください。「攘夷四天王の女王は真選組総長」という題名です。 (2018年4月29日 16時) (レス) id: b9c6281a96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やすは☆ | 作成日時:2018年2月11日 21時