【銀魂】真選組で検視官をする女

-84- ページ39

［No side］



A「哀れな話だろう？父になろうとして娘に許してもらえず、なれなかった男。」




挿絵8




まるで、どこかの物語を話すように淡々と語ったA。しかし、それは易々と言えるものではなく彼女が塞ぎ込んでいてしまっていたのも銀時はわかったような気がした。




A「父は……せめてもの償いで、育てようとしてくれた。でも、意地なのか知らないけど、私は許さなかった。」



銀時「……俺ァ、そこまでテメェを責めなくていいと思うぞ。」





そう言うと同時に、自身が持っていたタオルをAの頭に被せ、わしゃわしゃと水分を飛ばす銀時。Aは、それに驚き彼の手を止めようとするがタオルで前が隠れ、それは失敗に終わっていた。





銀時「……俺なら、んなこと後悔せずに、前見て生きてほしいと思うぜ。」





どこまで似てんだか知らねーが、参考にしろや。と最後は半ば投げやりに言い、タオルから手を離した。Aは、どこか腑に落ちない顔をしたがすぐにそれも晴れ、「そうか……。」と返事を返した。

その返事を聞くと、銀時はタオルを借りた際に貸してもらった傘を差して帰ろうとする。
しかし、Aが彼の袖を掴んだことにより、彼はもう一度屋根の下に戻る形となった。



A「……返事……聞かないで帰るつもりかい？」



そう言う彼女に明らかに動揺を見せる銀時。彼は別にもう少し落ち着いてからでもいいと言うが、今言わないと次言えないという一言で彼女の返事を待つ。



A「……いい…。」



銀時「…は……。」



A「…ッ…だから、」





銀時とお付き合い……させていただきます。




と、照れ隠しのように言い終わると共に勢い良く明後日の方向へ顔を背けるA。
彼はそれを見て、少しフリーズしたあと、彼女にいいのかと再度確認を取る。




A「…だからいいと言っているだろう。…何度も言わせるな、バカ。」



銀時「…何……。お前照れると辛辣になるの。」




そう言われ、あからさまに頬を染めるA。銀時はドS心が擽られたようでニヤつきが隠せていない。



::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::


久々の挿絵だったので、少しだけ気合入れて描いてみました！！

-85-→←-83-

ラッキーアイテム

メガネ

ラッキーキャラクター

沖田総悟

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す