【銀魂】真選組で検視官をする女

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［Aside］




聞きたいことというから、すぐ済むと思ったのに未だに終わせずにいる。来た以上、こちらから勝手に帰るわけにはいかないし。かと言って、このまま銀時が話してくれるには時間がかかりそうだ。

ふと、隣を見ると何を考えているのかは知らないけど思案顔の銀時。余程難しいことなのか、眉間に皺ができている。伸ばしてやろうと、彼のへ手を伸ばしそこをグリグリとしてやった。
綺麗になったことに満足していると、何故か頬を赤らめて、そっぽを向く彼。もしやと思い、痛かったかと聞くと、そうではないらしい。





銀時「………お前、前々から思ってたけど意外と警戒心薄いよな。」





花見のときとか、なんとかベリー食わされた時とか、今とか。と。
例えが3つしかないなら、多い方ではないと思うけど。
花見のときは、仕方ないだろう。酔ってフラフラな人を介抱せずに放っておいたりしたら大変なことになる。
まぁ、今回のはもっと別の感情が入ってるかもしれないけど………。

でも、ただはっきり言えるのは、私がもともと警戒心が薄いわけじゃなく________





A「銀時の前だけだよ。」





私が、彼の前では気を張ってないだけ。

お花見のときも、彼じゃなかったら背中をさすりはしなかった。
彼じゃなかったら、お酌してあんなにお話しなかった。
彼じゃなかったら、酔った相手の肩を持ち、一緒に家になんて上がらなかった。
食べるのを止めるとき、相手の手なんか握らずに声を出すだけだった。
身を乗り出したなんてしなかった。
寄せられた皺なんて、直接触れて直そうとなんかしなかった。

全て、相手が銀時だったから。





銀時「…………お前、それどういう、」



A「失礼なことを言うけど、

銀時は、似てるんだ。」





足を止める彼に、少し前に進んだ私も立ち止まる。背中を向けたまま話す私に彼の表情は見えないけれど、それはあちらも同じ。

きっと今の彼は、とても驚いた顔をしてるんじゃないだろうか。彼の死んだ目と称される気の抜けた目を大きくさせて。また、眉寄せてるんだろうな。



そう……。彼はとても似ている。






。。






私のお父さんに、そっくりだ。




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