情報屋。-伍-【銀魂】

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【Aside】







銀時｢おおおおお！！｣






息さえさせず、反撃の隙を与えまいと

攻撃を繰り出し続ける銀時


入る隙さえ無いそれを刀を構えながら見守る







銀時｢これで……シメーだァァァァァ！！｣






月詠｢ッ射てェェェェェ！！｣







トドメの一撃といわんばかりのモノが叩き込まれ

そこにすかさず苦無の雨が降り注ぐ



やがて鳳仙の姿は土埃で見えなくなり

辺りは静まり返った







｢鳳仙を、あの夜王をついに倒したァ！｣






『……』







勝利を確信した声が上がる中

1歩、また1歩と鳳仙へと近づく



刀を握り直しながら

ゆっくりと




あの夜王相手に、

生死の確認もせずそう安心出来るのか








｢自由だ！！

これで吉原は……私達は……自分だ！！｣






『！』






土埃の中、爛々とした眼と視線がかち合う


やはり、







銀時｢まだだァァァァァ！！｣





月詠｢ッ！？｣







銀時がそう叫ぶや否や、数本の苦無が飛んで来た


自分でもなく銀時でもなく、月詠ちゃんへと








月詠｢銀時、神咲！！！｣





銀時｢ッおい！？何してんだ！！！｣






『……煩いわ、聞こえとる』







月詠ちゃんを庇おうとした銀時の更に前に飛び出し

苦無を弾いたが1本弾き損ねて太腿へと突き刺さる




深く沈むソレに膝をつけば、

その瞬間疲労も一緒にどっと押し寄せてきた







月詠｢神咲！！

しっかりしろ！｣






『いや、一応しっかりしとるんやけどな……


おら、後はアンタの仕事やで、銀時』







月詠ちゃんに肩を揺さぶられつつ銀時にそう言えば

黙って頷き鳳仙へと眼を向けた








鳳仙｢温い、温いわ！！


貴様ら如きか細き光がいくら集まろうと

この夜王を干からびさせることは出来はせぬ！


この深き夜を照らす事など出来はせぬ！！｣







全身に苦無を受け、

血だらけになっても尚立ち上がる鳳仙




その姿に何処からとも無く口笛が聞こえてきた


神威くん、1人だけ元気そうでええな彼奴







鳳仙｢太陽などとは程遠い……


吹けば一瞬で消える蝋燭の火のような脆弱な光

それが貴様らだ！！


まさか1度は我らに消された残り火から、

飛び火を貰おうとは



火種は消さねばなるまい

その、鈍く光る光を！！｣







銀時｢お前にゃ俺の火は消せねェよ


何度吹き消そうとも無駄な話だ

俺にゃとっておきの火種があるんだ



絶対に消えねェ太陽(ひだね)がついてんだ｣

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