検索窓
今日:16 hit、昨日:59 hit、合計:29,898 hit

450 ・ ページ31

【Aside】







『ちょ、晋助、離してくれや

重いやろ?』





高杉「この状況で心配すべきなのは、

俺じゃなくててめェの身だろ」





『っ、』







つつ、と首筋をなぞる晋助の指


擽ったくて身を固めていると、

その指は首の傷跡でぴたりと止まった







『……晋助?』





高杉「……よくもまァ、俺の女に傷付けたモンだ」





『いや、この傷は』





高杉「てめェで付けたんだろ

そう易々とやられるタマでも無ェしな


だが、傷作ってんのは変わらねェさ」







睫毛を伏せ、首元を見つめられる


数秒そうした後、

また指が下り始め、鎖骨へ







『晋助、流石にもう、ッ!?』





高杉「危機感を持つのが遅せェ

……食われても文句は言えねェぞ」







晋助の手つきや雰囲気に何か不味いものを悟り、

流石に止めようと声を上げるが軽くあしらわれた



鎖骨を撫でていた指は更に下へ降り、

サラシをしていなかった胸へ



慌ててその腕を掴む







『止めろ、晋助

アンタまさか酔ってんじゃ、』





晋助「……はっ、そうかもしれねェな

俺ァ今、柄にもなく酔っちまってんのさ」





『ッ晋助!!』






寂しいような、愛おしいような

そんな表情でふわりと口角をあげた晋助



その表情に一瞬気を取られているうちに、

後ろへと組み伏せられる



後頭部には晋助の手と硬い畳

上には熱の篭った瞳を向ける矯正な顔







晋助「本当に嫌だってんなら

殴ってでも止めればいいじゃねェか


お前ェなら出来んだろ」





『いや、それとこれとは、』





高杉「この状況でもまだ俺の心配か?

はっ、……笑えねェな


お前ェはただ鈍いだけじゃねェ


俺と、……俺達と

向き合う事から逃げてんだ、無意識にな」





『……は?』





高杉「抱えんのが怖ェんだろ

抱えて、壊されんのが怖ェんだろ」







その言葉に、思わず口を噤む



さっきまで頭を駆け巡っていた不安

自分の弱さ


晋助の言葉はどれも的を得ていた







高杉「お前ェの普段の胡散臭ェ笑みも

飄々とした態度も


他人を欺く為っつっても、

結局自分を護るためのモンでしか無ェんだよ」





『…………、……』





高杉「お前ェは誤魔化してあやふやにして

誰かのモンに、誰かをモノにする事を避ける」





『………ろ、』





高杉「お前ェが相手の胸中を察せ無ェ訳がねェ

……気付いてんだろ」






『ッやめろ!!!!』

451 ・→←449 夜桜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
602人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

岬影 - 明けましておめでとう御座います。。これからも頑張ってください。 (2023年1月1日 8時) (レス) @page28 id: c8b8308491 (このIDを非表示/違反報告)
か。(プロフ) - 村瀬さん» ありがとうございます〜!ゆっくり更新していきますので気長にお付き合いください〜 (2022年11月13日 16時) (レス) id: 15a41b8b93 (このIDを非表示/違反報告)
村瀬 - バラガキ篇…!更新頑張ってくださいね🤲 (2022年11月13日 12時) (レス) id: 518be6f384 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:か。 | 作成日時:2022年11月12日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。