情報屋。-仇 [番外編]-【劇場版銀魂完結編】

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【Aside】







『………』







銀時(・・)の絞り出すような声を聴きながら

ぼうっと空を見上げる





……それにしても、だいぶ降られたな


じっとりと濡れた着物は、肌に張り付く





冷えた着物が身体の体温を奪っていく中、

一際大きな雷鳴が響いた








銀時｢ッ！！！｣






桂｢どうした！？｣







続けて二度目の雷鳴が鳴るや否や、

飛び出して行った銀時




桂くんがその背中に声を掛けるが、

振り返ること無く出て行く背中を横目で見送る








桂｢………一体どうしたのだ



……あの男の事、何か知っているか？

A｣






『さぁ、昨日初めて会ったよ』






桂｢そうか、………｣








まだ何か言いたげな表情をする桂くん



ゆったりと壁に背中を預け次の言葉を待っていると、

ぱさりと何かが降ってきた







土方｢……何時までンな格好してんだ

さっさと拭け、風邪引くぞ｣







と、同時にそんな土方さんの言葉が降ってくる


頭に触れるとふわふわした感触








桂｢………A



俺は……いや、俺達は

Aが心の内を話すまで幾らでも待とう




何の為に銀時を殺したのか


……何故銀時を殺したと言った筈のお主が

あの日から時折他の誰よりも影のある顔をするのか｣







『………』







土方｢間違った道を歩んだってんなら俺が斬ってやる


そん時ァ遠慮無く言うこった

今なら介錯もつくぜ？なァ総悟｣







土方さんがちらりと後ろを見れば、

手に徳利を持ち、ひょっこりと顔を出してくる総悟くん







沖田｢ええ、

アンタの首なら可愛がってやりやすよ


寂しかったら隣に土方さんも並べるんで｣






土方｢俺が並ぶ前に先にお前を並べてやらァ｣









ぴきっと青筋を立てる土方さんと

べっと舌を出す総悟くん





その光景はまるで5年前の、

あの、変わる事は無いと思っていた日常のよう










『………敵わないな、アンタらには


ホント、変わった様に見えて全然変わってないよ』






桂｢む、そうか？｣






『相変わらず煩くて馬鹿で阿呆で

人の心にズカズカ入っては掻き乱して……



もうお手上げ、降参降参』







桂｢？｣








両手を軽く上げ降参のポーズをとるが、

桂くんは訳が分からない、という顔をする



他2人も同じ感じだ

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