お出かけ ページ49
それからしばらくして、自宅の編集部屋でAに撮影のアシスタントをしてもらった動画の編集作業をしていると、兄貴からメッセージが来てることに気づいた。
「ん?兄ちゃんからか」
ラインを開くと、再来週の土曜日暇なら撮影しようぜと俺のスタンプとともにメッセージが送られている。
送信された時間が、数分前だったためラインでやり取りするより早いだろうと電話をかけてみた。
『もしもし?』
「あ、もしもしその日撮影いけると思うけど」
『まじで?じゃあ夜8時とかどう?面白そうなおもちゃ見つけたからやろうぜ』
後ろからチビキンの声が聞こえてくる、リビングでくつろいでいたのだろう。
「オッケー、どっちの家でやる?」
『光の家でいい?Aにも久しぶりに会いたいし』
「たしかにそうだな、じゃあ俺の家に8時な」
Aがうちに住むことになって、すぐに聖也にはそのことを伝えていた。
その時は、聖也が忙しくあまりそのことについて深く話すこともなくAの話もあまりしなかった。
『どうよ、Aは仕事見つかった?』
「あー、なかなか難しいみたいでさ本人はすごい頑張ってんだけどな」
『まあ、タイミングも重要だからなそういうのって…光は今Aのことどう思ってんの』
「は?」
ぎくりとしてスマホを落としそうになってしまう。高校の頃俺がAのことを好きだったことは知っていたがこのタイミングでこんなことを言われると焦ってしまう。
『まさかお前達…』
「違う違う!なんにもないって部屋も別だし一緒に飯食べたりはするけどそんぐらいだって」
『その慌てっぷりさてはお前…』
「あー!もうこの話はやめようぜ」
図星を指されてしまい、話を逸らす。自分の気持ちにやっと気づいた後だからこそ今はあまり触れてほしくなかった。
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シリカ(プロフ) - きゃんさん» ありがとうございます…!遅筆ですがしっかり完結させたいと思っております…!今後もがんばります! (2019年8月25日 20時) (レス) id: 715e177fed (このIDを非表示/違反報告)
きゃん(プロフ) - 更新待っていました!お忙しいとは思いますが、頑張ってください!楽しみにしています。 (2019年8月25日 5時) (レス) id: 68aae87022 (このIDを非表示/違反報告)
シリカ(プロフ) - もなさん» そう言っていただけてとっても嬉しいです!これからもがんばります…! (2019年7月9日 20時) (レス) id: 715e177fed (このIDを非表示/違反報告)
もな - シリカさんの文章 とても読みやすくて面白くて大好きです……!ゆっくりと更新を楽しみにしております (2019年7月9日 2時) (レス) id: 23768f9cf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シリカ | 作成日時:2019年6月21日 15時