ひとり ページ22
「もうお昼すぎか」
スマホの画面を確認すると時間はもう２時を過ぎようとしていた、朝から役所やら何やらで事務手続きをしていたらあっというまに時間が過ぎてしまった。
帰ってから家の掃除をして転職サイトの登録をしないといけない。一旦家に帰ってご飯でも作ろう。
「ただいまー」
家に帰りまるおともふこを少し構って昼食作りに取り掛かる。
昼食作りといっても安売りしていたパスタに温めたパスタソースをかけただけだが。
今日は光は一日外での仕事だ、深夜にならないと帰ってこないだろう。夕飯もいらないとラインをもらっている。
「ごちそうさまでした」
どうしても一緒に食べる相手がいないと食事が手抜きになってしまう。
夜以外の食事ならなおさらだ。
自室に戻りパソコンを立ち上げる、退職を決めた時から目星をつけていた転職サイトに登録する。
本来なら退職を決意したときから転職活動すべきだったけれど、忙しすぎてそれどころではなかった。
あらかた登録や求人の閲覧、転職エージェントとの面談も申し込み一息つく。
その後まるおともふこの世話を一通りして、ゴミ出しなども済ませてしまう。
リビングのテレビをなんとなくBGM代わりに付けてたが、夕方のニュース番組からゴールデンタイムのバラエティ番組へと画面は移り変わっていった。
「夜ご飯か…」
２日連続光と夕食をともにしていたせいか、一人の夕飯がめんどくさく感じてしまう。
料理も食べてくれる人がいないとなんだか味気ない、一人分の食事は量の調節もちょっとだけ面倒だったりする。
冷蔵庫からお肉と野菜を取り出し、少し多めの野菜炒めを作る。
一人分と残りを別々の皿に取り分けて、今日食べない分にはラップをかける。
残りは明日の昼食か、光がもし帰ってきてお腹が空いてたら食べてもらおう。
広いダイニングテーブルで一人の夕食を済ませる、仕事をしていたときは一人のご飯の時間なんて空腹を満たすぐらいのものでしかなかった。
けれど、仕事も辞めてしまい夕飯を光と過ごした後では、少し虚しい感じがする。
「光は、どうなんだろうな」
広い部屋で一人で食事をとることが日常茶飯事だっただろう、まるおともふこがいるから孤独はかなり和らいでいるけれど。
大理石の冷たい色の床がいつもより冷え冷えとして見えた。
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シリカ(プロフ) - きゃんさん» ありがとうございます…！遅筆ですがしっかり完結させたいと思っております…！今後もがんばります！ (2019年8月25日 20時) (
レス) id: 715e177fed (このIDを非表示/違反報告)
きゃん(プロフ) - 更新待っていました！お忙しいとは思いますが、頑張ってください！楽しみにしています。 (2019年8月25日 5時) (レス) id: 68aae87022 (このIDを非表示/違反報告)
シリカ(プロフ) - もなさん» そう言っていただけてとっても嬉しいです！これからもがんばります…！ (2019年7月9日 20時) (レス) id: 715e177fed (このIDを非表示/違反報告)
もな - シリカさんの文章 とても読みやすくて面白くて大好きです……！ゆっくりと更新を楽しみにしております (2019年7月9日 2時) (レス) id: 23768f9cf5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シリカ | 作成日時：2019年6月21日 15時
