【あんスタ】愛が大きい3【男主】

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君が神様という不確かな存在だからこそ、この討伐方法を選んだんだよ。



儚い君だから。



不確かなものに不安を抱く人間の本能が、君への攻撃を煽ったんだよ。



僕はそれを少し助けただけ。



僕ら生徒会がそうするように煽っただけ。




………君は今どんなことを思っているのかな。




憎いかな。生徒達が。僕が。




僕も君が憎いよ。




愛と憎悪は紙一重って言うでしょう？



君が愛おしすぎて憎い。



あぁ、早く………





英智「───君もここまで堕ちてきてよ、Aくん」





「……英智くん」





ドアから控えめな声がした。



……誰かな。今幸せに浸っているのに。





英智「……つむぎ」





ずっと僕に付き添ってくれるつむぎ。



僕の夢を自分の夢でもあると言ってくれた。



君も僕の被害者だね。



僕に振り回されて。






つむぎ「…俺は、改革が終わったあとは御役御免なんですか…？その後は隣には居させてくれないんですか…？」





つむぎの手にはあの日交わした契約書が。




………どういうことだろう。



質問の意味が分からない。





英智「そうだよ？契約はそうなっているはずだけれど。

君もうんざりだろう？僕の理想のために振り回されて。終わったら晴れて解放されるんだよ」





君がなぜ僕に着いてきてくれるのか分からないけど、ありがたいとは思っているんだ。



だからせめて、終わったあとは君の自由にしてほしい。





つむぎ「……英智くん、俺が本当に振り回されているんだと思っていたんですか…？」





つむぎは、悲しそうに、声を絞り出すように言った。



……どうして？


どうしてそんな顔をするの？





つむぎ「俺はただ、大切な友達である君のために…」





そこまで言って、つむぎは俯いた。


契約書をくしゃっと握って、肩は震えている。





つむぎ「………いや、なんでもないです。

そうですね。最後まで見届けますよ、英智くん」






英智くんなら皆を幸せにできます。



つむぎはそう残して、いつも通り笑って部屋を出ていった。



訳が分からず、呆然と出ていったドアを見つめる。



……そういえばつむぎはいつもああやって笑う。



どんなに重いことでも、他人事のように軽く考えて笑い飛ばす。




英智「………いや、今は、」




気を抜いてはいけない。


余計なことなんて考えてられない。



僕はこの改革を絶対に成功させなければいけないのだから。






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