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バギッ!!
「⁈」
『…、…』
後ろから、枝の折れる音がした。
音は、周りが雪に囲まれているせいか響き渡り…
気付いていない訳が無い。
そんな状況にされてしまった。
フリスクも、音に驚いたせいか足を止めてしまっている。
「ご、ごめんA…ボク…」
『…大丈夫、俺がいる。一緒に行くぞ』
「うん…っ」
ぎゅ…と手を繋ぎ直してから、2人で歩いてきた道の方を振り返ると…
少し離れた位置で、踏み越えた枝が折れているのが見えた。
そっと周りを警戒しながら近付くと…
見事に真っ二つになった枝があった。
踏み抜いたとか、そういう折れ方じゃない…
まるで、なにか…そう、攻撃でも受けたような…
『……行こう』
「…ん」
枝を見て震えるフリスクに先を促した。
這い寄るような未知ってのは…相変わらずゾッとする。
正直、こういうのが苦手な俺としたら勘弁してほしい以外の何者でもない。
しかし、怖がっているフリスクのためにも…
実は俺も怖い。なんて言えないし、気付かれる訳にもいかない。
…こういうの。
よくペロロンチーノや、るし☆ふぁーと一緒になって悪戯を仕掛けたタブラさんに、仕返しでやられたなぁ…
自分達が悪いって自覚はあったけど、反応が良くてやめられなかったんだから仕方ない。
そうそう、その後は大抵モモンガさんにも叱られたっけ…ははは…は…
無理矢理、現実逃避しても無駄らしい。
再び背後から聞こえて来る足音…俺達はひたすら無言で歩くしかなかった。
いったい何時まで耐えなきゃなんないんだ、チクショウめ…っ!!!!
心の中で、そう叫ぶ事しか出来ない俺だった。
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まめまめ - 面白いです! (2022年8月21日 22時) (レス) id: 85d12496b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白玉餅 | 作成日時:2018年11月12日 0時