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ちなみに、どこら辺が気に入ったのかを聞いたところ。
フリスク曰く、見た目は厳つくて厳しそうな骨なのに優しくて気配り上手なリーダーである事が特にキタらしい。
……骨、好きなのか?
ちなみに、俺の像も並べて作って!と言われた。
骨バージョンで!と注文までされて。
ので…若干の恥ずかしさを感じながらも作った。
そうして出来上がったのは、2対の骸骨と数十に及ぶ異形の雪像群。
夜中に見たらチビりそうな雰囲気だったが、フリスクは違うようで…心做しか鼻息を荒くして、色んな角度から見たり、離れたり近寄ったりを周囲をグルグル周りながら繰り返していた。
子供にしては肝が座っているというか何というか…
普通なら泣きそうな見た目なんだけどな、俺達。
あ、るし☆ふぁーはギリギリか?
アイツ見た目は綺麗なイケメンだし…中身はゴーレム狂いの堕天使だけど。
そんな風に楽しんでいた俺達だったが、小さなクシャミが聞こえたため中断する事にした。
クシャミをしたのはフリスクだ。
…体感が鈍くなった俺と違って、フリスクはただの子供だって事を忘れていた。すまん。
そりゃ服一枚でこの寒さは厳しいよな…
何か無いかとアイテムボックスを漁ったところ…昔使っていた装備のマントがあった。
短いタイプだから、今のフリスクならピッタリな大きさになる筈だ。
モフモフしている見た目通り、触るとフワフワで暖かい。
それをフリスクに着させてみた。
…うん、丁度良い感じだな。
ただ…黒色だからか、この銀世界だと目立つのが難点か…
当のフリスクは「カラスみたい!」と喜んでいた。
言われてみれば、なるほど…確かにカラスっぽかった。
まぁ実際、素材になったのはヤタガラスってモンスターなんだが。
防御力もレアリティも高くはないが、当時は見た目重視だったからなぁ…自分が好きだった物を気に入ってもらえるって、嬉しいもんだ。
遊んで消費した体力をカマクラの中で休む事で回復した俺達は、そろそろ先に進もうか…と移動を開始した。
俺は食わなくても問題は無いが、フリスクは違うからなぁ…
一応トリエルのところで昼は食べたが、そろそろ夕方になる。
夜になれば更に冷え込むだろうし、なにより動き回ったのに夕飯を食べないというのはキツいに決まってる。
……やっぱり、オヤツは食べるべきだったんじゃ…
別れたばかりだというのに、俺は早くもトリエルの飯が恋しくなってきたのだった。
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まめまめ - 面白いです! (2022年8月21日 22時) (レス) id: 85d12496b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白玉餅 | 作成日時:2018年11月12日 0時