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Separation ページ21

トリエルの世話になって早5日。
流石にそろそろ出口を探しに行こう…と、フリスクが起き抜けに言った。

そうか…もう行くのか…
いや、そうだよな。何時迄も世話になるなんて迷惑だよな。うん。

トリエルのご飯が食べられなくなるのは世界の損失並みに心が痛むが、フリスクは地上を目指しているんだった。
目的を忘れてはいけない…その通りだよな。すまん。

そうして朝食を食べ、昼食を食べ…気が付けば時間はあっという間に過ぎていて、もう少しでオヤツの時間になる…
という所で、フリスクに引っ張られる形で一階まで連行された。

ふ、フリスク…ｯ！せめて、せめてオヤツは…オヤツはぁああああ～ｯ！！！！

思わず、そうシャウトしたら怒られた。しょぼん。

「あら、どうしたの？我が子達」

暖炉の前で本を読んでいたらしいトリエルが、やってきた俺達に柔らかく微笑んだ。

…母親って、こういうものなのか…
そんな事を考えている内に話が進んでいたらしい。

「…私はちょっと用事があるから…此処で待っていなさい。用事がある時は声をかけてちょうだいね」

早口にそう言うや否や、トリエルは慌てた様子で何処かへ行ってしまった。

……変だな。
彼女は何をするにしても余裕を持って行動していた。
なのに…あれは、まるで急いで何かをしなければ、と焦っていたような…

少し思い出してみよう。
トリエルは何故ああなった？何が原因だった？
そうなる前にしていた会話は…フリスクが此処を出たいと言っていた筈で…

………まさか…トリエルの目的は…

俺達を此処から出さない為に、何かをしに行った？
考えられるとしたら…外へ繋がる出入口等の破壊、か？

だが、何故そんな事をする必要がある？
彼女はあんなにも好意的だったじゃないか。

…いや、待てよ？
昔…ペロロンチーノから聞いた事がある気がする。

確か、対象を好き過ぎるあまり外部との接触の一切を許さず閉じ込めてしまう存在の事を…

そう、ソレは…