魔法少女は魔王に勝てない ページ17
さっきまでの優しい笑顔は消え、
不敵で、妖艶な、完全に闇属性の笑顔に変わる。
「おぃ、なるせェ。」
「は、はい。何でございますでしょうか。」
あまりにも、ドスのきいた声で呼ぶもんだから、呼ばれたなるせがビビっている。
ついでに、語彙力も低下してるね。
渉先輩ってアレだ、“魔王”って表現がこの世で一番似合うよ。たぶん。
スマホを片手でヒラヒラと弄びながら、目ではなるせを睨み付けて、渉先輩は言った。
「さっきの写真、この学校の裏サイトにあげちゃった♪」
「……ぅ…え…ぁ……」
言葉にならない声を発したなるせの肩を、笑いを隠しきれていない志麻先輩が「ドンマイ」と叩く。
うわぁ、Aちゃん知ってるよ。
この学校って裏サイト(王子目撃情報共有サイト)があるんだよね。
いろんな王子のファンの子達が集まってるんだよね？
あっれれ〜？
なるせ、かなりヤバくねぇかァ？
膝から崩れ落ちるツインテールもどきを見て、笑いを抑えていると、志麻先輩が近づいてくる。
顔を寄せ、声を潜めて会話をする。
「実はうらたさん、そのサイト管理人なんよ。」
『マジか。』
やっぱりラスボスだったかぁ。
なんというか、王者の風格があるもんな。
渉先輩と目が合って、作戦成功だよ！みたいな感じの爽やかな笑顔で親指を立てられる。
『な、なんだあれは。』
「コブラツイストの分の仕返しは、俺がしてやったぜ。って意味だとおもう」
ちょっと良くわからないけど、口パクで『あ･り･が･と･う』とでも言っておこうか。
そうすると渉先輩は、同じように口パクで何かを伝えてきた。
“ほ･ん･と･う･は･し･ゃ･し･ん･の・せ･て･な･い･ん･だ･け･ど･ね”
ご丁寧に、ウィンクまで頂いてしまった。
マジかよ。渉先輩、格好いいッス。
丁度良い？タイミングで、チャイムが鳴る。
一番に反応したのは、なるせだった。
「あっ、始業式終わったじゃん。」
『終わったね、教室戻ろっか。』
意外と早く復活したなるせと共に、帰り支度をする。
まぁ帰り支度って言っても、私が靴下履いて、なるせがツインテール外すだけですけどね。
結論：魔法少女は魔王には勝てなかった
って事で、教室戻りますか。
「Aちゃん、毎日この空き教室来てええからね。」
「Aちゃん、また来てね？」
『来ていいんですね？毎日来ますよ？』
先輩方に手を振り、ウキウキとした気分のまま扉を開けて外に出た。
30000hit突破記念番外編→←油断するとツインテールになるぞ
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千~かず~��(プロフ) - めっちゃ好きです、！！更新楽しみにしてます、！！ (2021年4月4日 23時) (
レス) id: 18a1b4d95a (このIDを非表示/違反報告)
yuna17218(プロフ) - めちゃくちゃ好きな作品です…！！！更新楽しみにしてます！！！！ (2021年2月2日 13時) (レス) id: e447f8de3e (このIDを非表示/違反報告)
まぬん(プロフ) - あああああああ！！！！めちゃめちゃ久しぶりの更新きたああああああ！！！！毎日この小説開いて待ってましたよ！ありがとうござきます！！！これからも頑張ってください (2021年1月25日 9時) (レス) id: d24847e3a9 (このIDを非表示/違反報告)
つむぐ - とっっっっっってもおもしろいです！！応援してます！！ (2020年8月9日 13時) (レス) id: 88b02305d1 (このIDを非表示/違反報告)
春の黒巫女 - とても面白いです！続きを楽しみにしています。 (2020年6月2日 21時) (レス) id: b11c8f3352 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白滝 sirataki x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年7月27日 18時
