【w.r.w.r.d.!】Mi sta cercando (ページ3)

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ショッピside

俺はA先輩のことが恋愛的な意味で好きだ。

唐突なことに驚くかもしれないが、これは本当のことである。
現在俺は先輩に恋というものをしているのだ。

先輩とは長い付き合いだし、仲も良いがこの恋心なんていうものに気付いたのは本当につい最近だ。
いつの間にかずっと先輩の方を見てしまうし、先輩の傍にずっと居たいなんて考えてしまったり、先輩の話題には人一倍敏感になってしまったり。

何より、先輩と居るだけで心臓がどくんどくんと激しく音を立ててしまう。

これを恋と言わずして何と言うか。

そんな俺に一人、ライバルが居る。

それは、コネシマさんだ。
コネシマさんもまた、先輩に恋をしている。

コネシマさんも先輩のことが好きだと、前に本人から教えて貰った。

しかし、コネシマさんがライバルだからと言って引くつもりは毛頭ないし、先輩を渡すつもりも無い。逆に負けたくないと思う。その為に全力で俺は先輩との距離を詰めて先輩の一番になる。コネシマさんのことなんか考えさせたくない。

だから今日も先輩に会えた時、コネシマさんと仲良さげに話しているのを見てコネシマさんから先輩を奪わないと、と焦りを感じてしまった。

これ以上俺の目の前で仲良く話して欲しくなんてなかった。何か俺が遅れをとっているように感じたから。

だから何とか理由をつけて先輩をここから連れ出すことにしたのだ。結果は何とかオッケーを貰い、一緒に行くことになった。

勿論コネシマさんはここに置いていく。コネシマさんまで来たら俺の計画が台無しになってしまう。せっかく先輩との距離を詰めようとしているのに逆に相手にチャンスを与えてどうする？

「なぁ、ショッピ君」

「なんすか、コネシマさん」

カフェに行こうとした直前にコネシマさんに呼び止められる。コネシマさんはいつものような巫山戯た雰囲気など一切無く、真剣な面持ちで口を開いた。

「今回はショッピ君に譲るわ。……けどな、俺ももう手加減無しで本気で行くからな？覚えとけ！」

そう堂々と宣戦布告したコネシマさんに俺もニヒルな笑みを浮かべて言い返す。

「さぁ、どうっすかねぇ？俺も本気っすよ？A先輩はコネシマさんには絶対に渡さない」

俺はもう、遠慮無く先輩の心を奪いに行く。

だから覚悟してください、先輩。