【銀魂】赤子を拾いまして。

15、鬼に見えるからといって鬼な訳ではない。 ページ16

???「あぁーもぉ朝からうっせえなぁー...って、ババア、また店に突っ込まれたのか?」


バイクが突っ込んだ店の上から、声がする。



銀時だ。


???「テメーはいい加減起きろっ!!つーかあんた、この状況見てよく平然としてるねェ。」

銀時「そりゃあ、事故って負傷してる奴を揺すぶってる奴の心配をしろってのも無理な話だぜ。
　 つーかもう放してやれよ。ほら、息止まりかかってるよ?逝っちゃうよ?」


???「おい運転手、生きてるアルか?」


銀時の隣からひょっこり顔を出した少女。肌が回りの人々とは明らかに違う、白い色をしていた。


???「おいクソガキッ!普通はまずあたしの心配をするだろっ!ったく。ちょっと、そこの赤子背負ってる
　 あんた。大丈夫だったかい?」

貴「あ、ああ。何ともない。」
顔を覗き込まれそうになり、慌ててうつむく。


銀時「...?おい、その声...。」
銀時が階段を降りて近付いてくる。そして私と私の髪をチラッと見ると、手招きしてついてくるよう
私に言った。



今私は、事故が起きた店の、上にあるところにいる。どうやら銀時の家らしい。


???「銀ちゃん、その人誰アルか?顔も見れないアル。あっ、赤ちゃんいるある!!ごっさ可愛いアル!!」
赤毛の少女は鎮に夢中だ。


銀時「コイツは白夜。俺の幼なじみだ。おい、白夜。もう笠取ってもいいだろ?」


貴「そうか、分かった。」
笠を取る。静かに顔をあげる。


銀時の隣にいる少女は驚いた顔をしている。



貴「あの...私は夜野原白夜。銀時が言っていた通り、幼なじみだ。貴方は?」


???「私、神楽ネ。ここ、万事屋の従業員もとい居候アル。



　 銀ちゃんと同じ赤い目と銀髪でも、全然違うアルな。」



銀時「オイどーゆー意味だテメェコノヤロー。」


神楽「銀ちゃんにこんなごっさ美人な幼なじみがいたなんて、意外すぎてビックリネ。」

銀時「神楽ちゃーん。海に沈めてやろーかコノヤロー。」

「あううー」

貴「ああ、鎮。起きたのか。どうした?お腹空いたか?」


神楽「白夜って、結婚してるアルか?」

貴「いいや、この子は拾った子だ。私が真撰組で育てている。」
真撰組、と聞くと、神楽は少し顔を歪める。

神楽「あそこの一番隊隊長の沖田ってやつ、気をつけるネ。とんでもないサディストアル。」

貴「あ、ああ...。」



貴方「じゃあ、私は少し鎮に乳をやってくる。」

銀時・神楽「「えっ?」」

このあと、誤解をとくはめになったのは言うまでもない。

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