48人目 ページ14
ロボロがガラガラと丸椅子を引っ張ってきてグルッペンの前に置いた。
そこに静かに座り、深く息を吐く。
何かを言おう、と口を小さく開いたとき、ハッとしてその口を閉じる。
顔につけていた雑面を外し、淡いピンク色の目でじっとグルッペンの紅い目を見つめた。
天、という字がぐしゃっと握られる。
ロボロがその雑面を外すことは珍しい。
不可解なその行動に、グルッペンは息をのんだ。
rb『なあグルッペン。フォックがいなくなってさ、みんなで城下町探しに行ったやろ？・・・そん時な、俺フォックに会っててん。』
眉を下げ、悲しそうに伝えるロボロ。
それを見て、グルッペンは目を見開いた。
gr『なっ、なんで。なんで言ってくれなかったんだ。』
若干強い口調にも屈しず、ロボロは続ける。
rb『フォックに言われてん。俺は我々城には帰りたくない、って。』
冷酷に、聞きたくなかったその現実を突きつけられて、グルッペンは硬直した。
ロボロが更に何か続けようと口を開いた時、グルッペンが座っていた椅子から滑り落ちる。
力無く床にへたり込んで、頭を両手で押さえた。
gr『フォックが、この城に、帰りたくない？なんで、なんで、なんで・・・俺が、悪かったのか？なんで？』
か細く弱々しい声で呟いて、その目から涙を流す。
涙が医務室の白いタイルに落ちた。
涙は一粒、二粒と段々増えていく。
肩を震わせてぼそぼそとつぶやき続けるグルッペン。
そんなグルッペンを見てロボロがスッと立ち上がる。
膝にのせて握っていた雑面に更に皺が寄る。
さっきまでとは非にならないような大きな声で叫んだ。
『グルッペンッッッッ！！！グルッペン・フューラー！！！』
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日高ナツメ(プロフ) - mo4さん» ありがとうごさいます！とりあえず完結させられました・・・ (2019年12月29日 6時) (
レス) id: a414d96f78 (このIDを非表示/違反報告)
mo4 - お疲れ様でした! (2019年12月28日 22時) (レス) id: c8f50611df (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - aityandao824さん» ありがとうございます！！思いついたら短編っぽく入れてみようかな・・・考えてみます。そこまで期待せずにお待ちくださいっ！ (2019年12月27日 22時) (レス) id: 7897dbe3ea (このIDを非表示/違反報告)
aityandao824(プロフ) - お疲れ様でした！時々でもいいのでネタ話や間の話など投稿して頂きたいです！ (2019年12月27日 22時) (レス) id: b8cadeac1b (このIDを非表示/違反報告)
日高ナツメ(プロフ) - おにぎりさん» わぁぁぁぁぁコメントありがとうございます！！返信遅れて申し訳ない・・・楽しみに待っていてください！ (2019年12月17日 14時) (レス) id: 7897dbe3ea (このIDを非表示/違反報告)
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