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ゾムとの出会い ページ9

「あ“ームカつくー!」

上司は仕事押し付けてくるし、後輩はウザ絡みしてくるしでほんっとムカつく!

「久しぶりに呑むか・・・」

自分は全くもって酔えないのだが、お酒の匂いや味は大好きなのでよく飲んでいる。最近は仕事が忙しくて少し控えていたが。

よく行く居酒屋へ足を進める。あまり人の来ない居酒屋だが、雰囲気や店長の性格が好きなのでよく行っている。のれんを押すと元気な店長の声が聞こえた。

『おっ、もみじちゃん!久しぶりだね!最近顔出してなかったけどどうした?酒豪のもみじちゃんが呑みにこないの、珍しいね。』

あまりにも大きい声にびっくりしたのか、見たことのない1人の客がこちらを向く。

「最近仕事が忙しくてさ。ん、見ない顔だね。初めてですか?」

声をかけると、戸惑いながらも答えてくれる。

???『あ、常連さんですか?初めましてー。俺、ゾムっちゅうねん。よろしく!』

関西弁?関西人か。

「綺麗な関西弁だね。あ、私、もみじって言うよ。よろしく!」

zm『私・・・?お前まさか、女か!?』

「何なん。失礼だな。女ですぅー」

zm『あっごめんな!いやイケメンだったんよ。』

「・・・それは褒め言葉として受け取っておくわ。あ、せっかくだし一緒に飲まん?ずっと1人で飲んどったけん話し相手が欲しいんよ。」

zm『ええで!ここで飲もうや!』

そう言ってゾムは隣の席をバンバンと叩く。
元気やな。

zm『あともみじ、方言でとるけど、関西弁じゃないよな。何弁?』

あ、いつもは気を付けてるけどやっぱりリラックスしたりテンション上がると出るもんなんな。

「あー、広島弁。バリバリの広島人やけー出るんよ。そう言うゾムも関西弁なんね。」

zm『まあ俺も関西人だし。』

「そりゃそうだ。」

ゾムの隣の席に座る。見た感じお酒弱くはなさそうだな。

「さ、愚痴でも言い合いますか。」

zm『んふ。そうやな。ここに大先生がおったら面白いんやけどな。』

「んえ?大先生って誰なん。呑み仲間おるんならなんで呼んでくれんのん。」

ゾムは少し焦ったような表情を浮かべたが、すぐ先程の表情に戻り、

zm『いや。あいつは社畜やねん。呑み行く暇なんぞないわ!っていっつもいわれとんねん。』

そう言って苦笑いをした。

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作者名:日高ナツメ | 作成日時:2019年10月22日 1時

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