構いたくなる変な奴

ぬいぐるみの話 ページ26

中原君は偶に物凄く突拍子も無い話を振ってくる。

今日は…「手前、何でいつもぬいぐるみ抱いて寝てんだ？」だそう。

私は勿論食い気味で返した。
『何で其れを知っているんだい』


確かに、昼まで寝ていれば見ていても不思議はない。

仕事のある場合は。
だが私は偶にしかそんな事をしない。

つまり何故。
いつも、何て言葉が付いて来てんだ。と遠回しに言っている。

「朝来ても手前が寝てるからだろ、見逃してやってンだよ」
『…勝手に来て勝手に鍵開けて入って勝手に侵入、その後勝手に寝てるのを確認して逃走。



その事実の何処に「見逃してやっている」要素が？？』

「ぶっ飛ばすぞ手前!!!!言い方が悪意に塗れてんだよ‼︎」

『悪意じゃねぇじゃん‼︎君が言った事を言語化しただけじゃん‼︎』



電柱なんて簡単にへし折る凶器(蹴り)が飛んで来た。




　|

あー、前略。
今私達ポートマフィア上層部は所属組織からは似ても似つかない…遊園地に…来ております。

事の発端は先日の私の愛用抱き枕ぬいぐるみ。
ス●ィッチを愛用しているのですが
其れを使い始めたのは悪夢を見るからで入手は森さん、エリス、太宰君と姉さんと遊園地に行った事…。


その話を前回した時、少し寂しそうに見えてしまったから。




この旅行の立案者は私。

「Aちゃん〜もう休もうよ〜」暑さにダウンして私にへばりつく包帯不審者こと、太宰君。

『暑いんだけど…』

「A‼︎次はアレに乗りたいわ‼︎」私の手を引くエリス。

「エリスちゃん〜危ないからAちゃんの手を離してはいけないよ」一歩後ろから着いてくる森さんと日傘の中の姉さん。

中原君？
嗚呼…今は次に何処に並ぶかの考え中ですかね。

「A！次はあの山のジェットコースターに並ぶぞ‼︎」
エリスと反対側の手を引っ張る中原君。

『嗚呼はいはい、』

「中也ばっかり‼︎私と休もうって！」
「勝手に休んどけ‼︎青鯖‼︎」



これ、他所から見たら一家族なんだろうけど…

私からしたら長女の気分です。

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