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「だって!さっきからこそこそ盗み聞きしてる飛雄クン。」

と、そんな私の考えを断ち切るように美羽さんが突然声を大きくして飛雄くんに呼びかけた。
え、と飛雄くんを見ると、変わらず目線はテレビを向いていて顔色はわからない。ただ、体を固めてピクリとも動いていないのはわかった。

「飛雄はすーーーっごく気になるみたいよ、Aちゃんのファンも、周りの男も。」

「あ、え?そうなの……?」

「……」

美羽さんの冗談かと思ったけど、飛雄くんはこっちを見ようとはしない。わずかに見える耳が少し赤いから、どうやら図星ではあるらしい。
飛雄くんはいつも飄々としているから、まさかそんなことを思っているなんて想像もつかなかった。

「ごめんね、でも大丈夫だよ。
ファンの人たちも関係者の人たちも皆いい人だし、心配されるようなことはしてこないから。」

「……お前はそうやって、根拠もなく皆いい人だって過信するから心配なんだ」

安心するよう伝えてみたら、まさかの言い返しが来て驚いた。飛雄くんは言いづらそうにもごもごと話していて、やっぱり目は合わない。多分、私と同じようになにか思うことがあって、でも言うべきでないと我慢してくれていたんだと思う。

「根拠がないわけじゃないよ。ちゃんと関係値があって……」

「お前の場合、バレーに関係ある人で、一言二言言葉交わせれば全員友達だろ。」

「そ!んな、ことは……」

あるかもしれない。
思わず押し黙ってしまった。今度は私が視線を逸らす番だ。そこに関しては確信があるようで、飛雄くんはくるりと振り向いた。
確かにその事象に心当たりはあるけど、でも、そう言うなら飛雄くんだってそうじゃないか。
チラと美羽さんの様子を伺うと、どうぞ私のことは気にせず。と、議論を重ねる許可をくれたので、思い切って息を吸い込んだ。

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ぴぃ(プロフ) - 😘💕 (2022年12月10日 20時) (レス) @page12 id: b43595f77b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しおり | 作者ホームページ:http://nanos.jp/amakusa40/  
作成日時:2022年12月3日 21時

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