31話 ページ32
あの後お父さんは｢気をつけなさい｣と一言言って自室に向かった。
『…おめでとう、って、すごかったって、言ってくれなかったなぁ。』
結局、私はお父さんに
でも、もういいや。
『もう、いっか。』
私は今日の為に頑張ってきた。
心を折れそうになっても折らずに、必死に今日の為に…
だけど、もう、疲れちゃったな。
焦凍｢…A姉。親父は？｣
『自室に戻った。』
焦凍｢そうか。なら晩飯…｣
『悪い焦凍。先に食べててくれ。私は少し走ってくる。』
焦凍｢は？今から…っておい！｣
私は玄関を飛び出し、走り出した。
『…誰か、認めてくんねえかなぁ。』
私がヒーローを目指した理由。
テレビに映るエンデヴァーに憧れた。
けど、今私がヒーローを目指しているのは、
お父さんに認められたいから。
我ながらバカバカしい。
『…お父さんのバカ。』
その後、1時間ほど走り、帰ったら玄関で待ち伏せしていた冬美ちゃんに沢山怒られた。
そして腕を使わせないようにと、冬美ちゃんが晩御飯を食べさせてくれたのだがだいぶ恥ずかしかった。
『こっち見んな焦凍。』
焦凍｢…俺もA姉に食べさせたい。｣
『ペットじゃねえんだころすぞ。』
冬美｢怖いこと言わないの！ほら早く食べて！｣
『ムガッ。』
しっかり食べさせられ、完食した。
冬美｢そう言えばA、いつお母さんに会える？｣
焦凍｢！｣
冬美ちゃんにそう言われ、私は｢またこれか｣という顔をする。
『何回も言うけど無理。』
冬美｢…でも…｣
『ごめん、冬美ちゃん。』
｢ご飯美味しかった。ありがとう。｣とだけ言って私は自室に戻った。
焦凍｢……………｣
ーーーーーーーーーー
次の日。
焦凍｢A姉。少しいいか。｣
『何。なるべく手短に。』
焦凍｢？どっか出かけんのか？｣
『お父さんとか冬美ちゃんに秘密にしてたけど、ヒーロー免許本免試験受けに行く。』
焦凍｢！ホントか！？｣
『ああ。それより話何だよ？』
焦凍｢…俺、母さんに会いに行ってくる。｣
『あっそう。』
焦凍｢本当はA姉も一緒が良かったんだが…試験なら仕方ないよな…｣
『…試験じゃなくても、私は一緒に行かないからな。』
私はそれだけ言って荷物を持って家を出た。
…お母さん、お母さんって…
うるさいな。
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えむ.(プロフ) - いつも素敵な作品ありがとうございます！公開する話、間違えてませんか？34話から38話に飛んでますよ！ (2023年2月16日 17時) (
レス) id: 2303707e13 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 最高です＞_＜♡めちゃハマりました更新待ってます❤️🔥❤️🔥 (2023年2月13日 17時) (レス) @page35 id: 8b4cfe6f33 (このIDを非表示/違反報告)
柳 - プレゼントマイク好きすぎる！ (2023年2月11日 18時) (レス) @page34 id: 24b8fbf003 (このIDを非表示/違反報告)
神無(プロフ) - すごい好きです！大好きです！！！なーーさん、これからも更新待ってます！！ (2023年2月11日 9時) (レス) @page32 id: 7184837e82 (このIDを非表示/違反報告)
リリ - 続き全裸期待してます！！ (2023年2月7日 12時) (レス) @page28 id: 59202c5c61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーー | 作成日時：2022年12月28日 16時
