30話 ページ31
焦凍の部屋を出て、晩御飯を食べに部屋に向かう。
焦凍は何故か包帯だらけの私の手を優しく握って私の少し後ろを歩いている。
冬美｢A…と焦凍！？えっ、何、手、繋いで…｣
『私もわからん。』
焦凍｢…俺、A姉のこと嫌いだったけど今は割と好きだ。｣
『はァ？私は嫌いだ。』
焦凍｢知ってる。｣
冬美｢…ふふ、ははっ！仲良くなったみたいで安心した！｣
『別に仲良くは……』
…冬美ちゃんが笑ってるからいっか。
夏雄｢俺親父が帰ってくる前に戻るからな。｣
『えー、夏くん帰っちゃうの？お父さんとのツーショで撮りたかったのに。』
夏雄｢絶対嫌だ。｣
『じゃあ夏くん私と撮ろ。はいピースピース。』
夏雄｢わかったから引っ張るなって！｣
夏くんは私の写真を撮れば、｢体育祭優勝おめでとう｣と言ってすぐに帰った。
『あのさー、マジで何。焦凍の私に対する態度変わりすぎて風邪引きそう。』
焦凍は私の服の裾を掴み、私の傍から離れない。
昨日まで目合わせただけで舌打ちしてきただろ。
焦凍｢何で風邪引くんだ？｣
『ダメだこりゃ。』
お父さんに似て天然かよ。
腹立つ。
すると玄関のドアが開く音がして私はダッシュで玄関に向かった。
冬美｢A！！！｣
冬美ちゃんが怒鳴ってたが今はどうでもいい。
『おかえりお父さーーーん！！！♡♡♡』
炎司｢…静かに出迎えること出来んのか…｣
いつものようにお父さんに抱きつき、たっぷり息を吸う。
『お父さん私怒ってるんだけど。』
炎司｢！？む、わ、悪い…｣
『何に対して？』
炎司｢…最終種目の決勝以外見ていなかった…｣
『え？逆に決勝見ててくれたの？』
炎司｢あ、ああ。1年のスタジアムでモニター映し出されてな…外から氷結が来て観客騒然だったぞ。｣
『へー、やっぱり焦凍の所にいたんだ。』
炎司｢す、すまない…｣
少し困り眉になっていくお父さんが可愛く、私は笑って許した。
炎司｢…この腕は？｣
『ああ、個性使いすぎて凍傷したんだ。思いっきり動かすとちょっぴり痛いけど、何もしてなきゃ感覚無い。』
炎司｢大丈夫なのか…！？｣
『大丈夫大丈夫。これくらいいつもの事だし。』
炎司｢いつも…？こんなに包帯を…？｣
『いつもリカバリーガールに治癒してもらってる。だから"いつも"みたいに何も気にしなくていい。』
私はそう言って笑えば、お父さんは悲しそうな、悔やんでいるような顔をした。
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えむ.(プロフ) - いつも素敵な作品ありがとうございます！公開する話、間違えてませんか？34話から38話に飛んでますよ！ (2023年2月16日 17時) (
レス) id: 2303707e13 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 最高です＞_＜♡めちゃハマりました更新待ってます❤️🔥❤️🔥 (2023年2月13日 17時) (レス) @page35 id: 8b4cfe6f33 (このIDを非表示/違反報告)
柳 - プレゼントマイク好きすぎる！ (2023年2月11日 18時) (レス) @page34 id: 24b8fbf003 (このIDを非表示/違反報告)
神無(プロフ) - すごい好きです！大好きです！！！なーーさん、これからも更新待ってます！！ (2023年2月11日 9時) (レス) @page32 id: 7184837e82 (このIDを非表示/違反報告)
リリ - 続き全裸期待してます！！ (2023年2月7日 12時) (レス) @page28 id: 59202c5c61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーー | 作成日時：2022年12月28日 16時
