恋はやがて泡になる。【灰谷蘭】 (ページ4)

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04.放課後ページ4

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『灰谷先輩、何処行くんですか？』

蘭「秋吉、食いたいもんある？」

『ご飯連れて行ってくれるんですか？すみません、私いま手持ちが少なくて…』

蘭「はぁ？財布しまえ。」

『え？』

放課後

俺は秋吉の手を取り、制服のまま六本木の街を歩く。

えーっと…今から飯行って、この時期だしイルミネーションとかやってるから連れて行ってやるか。

そんでそれっぽいタイミングでキスしてそのままラブホまで連れ込もう。

コイツなら適当に理由付ければホイホイついて来るだろ。

秋吉の手を引っ張りながら、ボーっと頭の中で考える。

『あの、せんぱいっ』

蘭「ん？食いたいもん決まった？」

この辺に美味しい店は無いから、一旦電車に乗ろうと改札を通り抜けようとしたとき

秋吉がぐっと俺の手を引っ張った。

『えーっと…その、切符って…どこで買えばいいんでしょう？』

蘭「…は？」

いやいや、いくら田舎者と言えど電車くらいは乗ったことあるだろ？

蘭「えーっと、PASMO持ってない？」

『ぱす、、、？』

蘭「…お前もしかして電車乗ったこと無い？」

話を聞くと、秋吉は小さい頃に片手で数えられる程しか電車に乗ったことが無いという。

切符はいつもおばあちゃんが買ってくれていたらしい。

そんなことってあんのか？