【2j3j】だから護らせろって言ってんでしょうが！２

◇ ページ14

(真っ暗な道をVΔLZが歩いている)
(長尾、甲斐田、弦月と手を振って別れる)
(画面が真っ暗になり白い文字が浮かび上がる)

ねぇ

(零がきょろきょろしている)
(画面真っ暗になり白い文字が浮かび上がる)

ねぇ

(零がきょろきょろ)
(画面が真っ暗になり白い文字)

楽しそうだね

(零の顔がアップで映り、零が驚いた顔になり怪訝な顔に)
(零の後ろから黒い影が近づいてくる)
(零が振り返るが誰もいない)
(零の後姿がアップになる)
(零が振り返ると画角が変わり零が二人映る)
(零が後ずさりして逃げ始める)
(ゆっくり追いかけるもう一人の零)

ねぇ、どうして逃げるの？

(頭を振りながら逃げる零)

私はあなただよ？あなたが ”捨てた” 私。

(立ち止まってもう一人の零をにらみつける零)

苦しかったよね、辛かったよね。だから私は生まれた。生み出された。

(怯えた表情になる零)

私を作ったことであなたは生きられた。私とあなたは一心同体。
あなたが悲しくても辛くても痛いのは私だった。だからあなたは生きられた。

(立ち止まった零にもう一人の零が優しく手を差し伸べる)

今楽しい？お友達が増えて、大好きな人が増えて、楽しくて楽しくて仕方がないんでしょう？

(膝をついて震える零。その零の首元にもう一人の零の手が伸びる)

でも、あなたが昔したことは消えない。あなたの過去は消えない。あなたが捨てた私も一生消えない。

(苦しそうにする零)

全部わかってるはず。あなたは賢いもんね。ねぇ、本当に
『うるさい！』

(零がもう一人の零を振りほどき突き放す)
(少し悲しい顔をするもう一人の零)
(零が短刀を振り回しながらもう一人の零に近づく)

桜華零、桜の華の家の零。

(零の振り回す短刀がもう一人の零にあたって、もう一人の零が霧となって消える)
(零が肩で息をしながら後ろを振り向く)

いつまで愛してもらえるかな。

(零の口元だけが映る。その口は堅く結ばれている)

『私はもう決めたんだ』

(画面が真っ暗になり、配信最初の待機画面に戻り、配信が終了する)

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