どういたしまして 沖田side ページ47
「…土方さん」
「ん？なんだよ」
俺は土方さんの名前を呼び、土方さんは俺にしっかりと視線を向けてくる。その瞳孔がかっ開いた目付きの悪い目に俺が映されたことを確認すると、俺はじっとりと土方さんの目を見つめ返した。いや、見つめ返すというより、睨み付けていたと言った方が正しいか。土方さんからの話を聞いて、そこから俺としてはよろしくないことが判明していた。それを土方さんは自供していたのであった。土方さんは俺のそんな視線にギョッとしており、居心地悪そうに眉を中心に寄せては「な、なんだよ」と呟く。さっきまでの意気揚々とした態度はどこへやら。生き生きしていた土方さんはもう居なかった。俺から不穏な何かを感じとり、冷や汗をかいているようだった。
目を逸らしたがっているように見えた。けれど土方さんは何かしらのプライドのためか、俺の目から逃れることはしなかった。戸惑いながらに俺を見据えており、俺からの言葉を待っているようだ。俺は一層目を光らせ、睨み続けながらに口を開く。まるで探偵が犯人を追い詰めていくように。まぁ、こんな寝転がったままに推理を始める探偵なんて居ないだろうけれど。
「…休憩室で、Aが世話になってたみてェですねィ…？」
初耳でさァ、と。俺は口角を上げながらにそう口にした。すると土方さんは何かに気付いたような顔をして、しまったと言わんばかりに目を見開いては口を開けていた。そう、土方さんは休憩室でAと出会し、仲睦まじく話をしていましたと語っているのだ。そんな状況を、俺が良く思うわけがなかった。俺はAから土方さんの名前を聞いていない。休憩室で一緒になっていたとは聞いていなかった。
「いや、総悟…それはだな、たまたま休憩しようと立ち寄ったらたまたまそこにAが居ただけで……いや、俺は出ていこうとしたんだがな…」
「へェ、Aにすべてをぶん投げるんですねィ」
「いや…誰もそうは言ってねェだろ…！！」
捲し立てるように弁解する土方さんをじわりじわりと問い詰めながら立ち上がる。真っ向から土方さんを見据える。あぁ逃げ出したいと切実に願うような顔をしている土方さんの表情は実に愉快である。
だが、逃がしはしない。
「死ね土方」
俺は間髪いれずにバズーカを向けた。目の前に黒光りするそれをつきつけられ、土方さんは一騎に青ざめた。「待て待て待て！！！」と。
「落ち着けェェェ！！今何時だと思ってんだ！！」
「9時13分45秒でさァ」
「そうだな！！正確な時刻をありがとう！！！」
どういたしまして、取り敢えずくたばれ。
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乙愛 - なんて可愛い反則技だろう…… (2019年2月28日 23時) (
レス) id: 6dafc5383a (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - 白桃餅子さん» テストがあったんてすね、お疲れ様です(*^^*) 癒しになれたなら嬉しいです！ここ最近スランプのようなものに悩まされて頭を抱えておりますが、頑張らせて頂きますので、お楽しみくださいね！ (2018年6月7日 23時) (レス) id: f6c7f9fb7e (このIDを非表示/違反報告)
白桃餅子 - テスト明けに来たらノックアウトされました(笑)いやあ、さすがですね。文才欲しいですわ……。沖田くん最高ですな！ 続きも頑張ってください！ (2018年6月2日 22時) (レス) id: 7a0c5e56cd (このIDを非表示/違反報告)
ピピコ(プロフ) - 姫さん» 姫さん！ありがとうございます！！わ、私の作品で…銀魂を好きに…！！感涙です！！！この小説を切っ掛けに銀魂を好きになってくれたら嬉しいです！！キュンキュン沖田さんをこれからも書いていきますので、お楽しみいただけたらと思います！！頑張らせて頂きます！ (2018年6月1日 0時) (レス) id: f6c7f9fb7e (このIDを非表示/違反報告)
姫(プロフ) - 最近この小説の事を知り、銀魂は知らなかったのですが好きになりました！読む度に沖田さんにキュンキュンさせられてます！続き楽しみに待ってます。 (2018年5月27日 6時) (レス) id: ce80cc2f9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ピピコ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/pipiko1030/
作成日時：2018年5月3日 20時
