Dream！-神妖人推奨委員会- (ページ48)

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　　　Part8■ ページ48

酒吞童子に後ろから抱き着いた

酒吞童子「お、おい」

比名子「決して違う！・・ありがとう・・・童子・・・」

なぜか知らないけど目から大粒の涙がこぼれてくる

比名子「ねえ、童子、頼みがあるの・・・」

私の守護妖になってほしい

比名子はそう言った

そして300年ほど時がたった

戦争がはじまり

戦争が終わった

響華に関しては
実は隠れた場所で子孫が生きていたらしい

そして

マッカーサーの上陸
差別のなくなり

ついに神妖人の差別は終わった

喜びでいっぱいだった

ー2014年ー

酒吞童子「結構老けたなぁ～比名子」

比名子「失礼ねぇ、少し小じわが増えただけじゃない・・・」

そういいながら靴に履き替える

酒吞童子「どっかに行くのかよ・・」

比名子「ちょっとね・・・気晴らしにお出かけ」

なんだか嫌な予感が酒吞童子の全身を貫いた

どこに行く気だろうか・・

追いかけてみることにした

すると途中から

酒吞童子の存在に気づいたのか

全速力で比名子は走り出した

そして辿り着いたのは

御代家だった

父さん(響子の)「本当にもういいんですか？」

比名子「ええ、もう十分生きたので」

父さん「では、奥の部屋で娘が準備していますので」

父さんはそういうと
家に比名子を引き入れた

酒吞童子「比名子！」

酒吞童子は比名子がなにをしようとしているのか気づいた

必死に追いかけるが御代家の傘下に止められる

響子「では、記憶を読みますね。」

読んでいくと、いろんな歴史が見えた
響子の目からは涙があふれた

先祖の記憶

比名子の心

そして酒吞童子の声

響子「本当に、死んでもいいのですか？」

比名子「ええ、いいの。私はもう」

比名子「十分生きたから」

比名子「それに、次を継いでくれる子がいたから」

響子(この人に娘なんていたっけ…)

すると

酒吞童子「比名子ぉ！」

障子を蹴飛ばして酒吞童子は入ってきた

比名子「童子・・・・まったくあんたったらはしたない・・・」

比名子「楽しい日々をありがとう。」

比名子はそう言い残した

酒吞童子「待てよ！お前なんにも気づかないのかよ！」

比名子「気付かなかったのはあんたよ。
ずっと・・・」

比名子の視界がぼやけていく

比名子「ずっと」

「愛してたよ」

「ありがとう」

そう言い残すと比名子はふっと目を閉じた

酒吞童子「比名子！おい！待てよ・・比名子！比名・・子」