一つ目 其の本を愛する少女 ページ1
少女は其の本を閉じた。
彼女の居る場所は図書館の窓際。
木漏れ日の溢れる其の場所は、彼女が読んでいた本を連想させる。
彼女の名前は新井 夢。ついこの間13に為ったばかりだった。
彼女は所謂<本の虫>である。どんなジャンルのほんとでも彼女は読んだ。
SF、ファンタジー、私小説、恋愛、推理、時代小説……色々な本を僅か13にして読み漁っていたのである。
そのお陰か彼女の語彙力は格段に広く大きかった。
彼女は3年ぶりに「フランダースの犬」を読んだ。
とても美しく儚い……其の小説を読んだ彼女は3年ぶりに涙を零していた。
「可哀想。」
そう感じる少女の心は酷く純粋だ。
彼女は惚けた顔で窓の外を見る。
…………否、見てしまった。
外には中型の犬が尻尾をふりながらこっちを見ている。
その瞳はまるで、人間のようだと彼女は思った。
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ロリア - 続き楽しみです。更新頑張ってください。 (2018年1月4日 11時) (レス) id: b264c8a416 (このIDを非表示/違反報告)
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