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「万事屋さんと聞いたのでてっきり神楽ちゃんかと……」
少女は口元に手を当てながらしょんぼりと眉をひそめた。
(誰だ、神楽ちゃんって……)
聞き慣れない名前に 日向は首を傾げる。
少女は続けた。
「万事屋さんなら、お手伝いしてくださいますか?」
純粋無垢なキラキラの瞳に見つめられ日向は、なんだか申し訳ない事をした気がして、こくこくと頷く。
そして、なんだかよく分からぬうちに彼女は少女の依頼を受けることになった。
依頼内容は簡単で、
兄妹のかぶき町巡りについてきて欲しい、というものだった。
なんでも、どこへ行くのも大勢の警備付きで
たまには兄と2人で出かけてみたいのだという。
道案内や荷物持ちはしない。ただ、後ろで警護して欲しい。
それだけなら、と日向は快く引き受けた。
しかし、たかがかぶき町を歩くくらいで警護が必要な人物など、どれほどの大物なのだろうか。
国の重役であれば報酬もはずむに違いない。
松に何かプレゼントしようと、まだ見ぬそれに彼女は心を馳せた。
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いぬ(プロフ) - 大好きです!いや、もう本当に好きです。日向ちゃんの性格が可愛すぎるっ!これからも頑張って下さい! (2020年12月17日 6時) (レス) id: daed22b7fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:吉良 x他1人 | 作成日時:2015年1月9日 18時